出版社内容情報
「おみゃあら、今から腹ごしらえだ。
座って食えるのはこれが最後だと思え」
豊臣家の天下統一の陰に、知られざる包丁人(料理人)の姿があった──。
その男は京出身の大角与左衛門。味方の兵たちを食でまとめあげ、敵方の調略にも一役買っていたという。
屑として捨てられていた雉の内臓を使った汁。
決死の戦の前に、即席のかまどで焼いた下魚のかまぼこ。
秀吉と秀長の故郷の味、ドジョウの味噌鍋……
秀吉・秀長の豊臣兄弟に仕えた包丁人が作る、
人と人との心をつなぐ料理とは?
戦国時代の「食」に光を当てた、前代未聞の天下取り物語!
【目次】