辻泉評 『テレビという記憶―テレビ視聴の社会史』萩原滋編 【プロの読み手による 書評空間】
書評者 辻泉(中央大学文学部教授)※「書評空間」2013年4月30日より「歴史化されるテレビ」 本書のサブタイトルは、「テレビ視聴の社会史」であり、テレビを歴史的な視点からとらえようとする先鋭的かつ意欲的な論文からなる論文集となっている。…
2013.05.09 社会 メディア
【新聞書評ピックアップ:今週の1冊】 創造的破壊が編み出す無類のオモシロさ。『ヘタウマ文化論』(5月5日 毎日新聞)
-->「新聞書評ピックアップ:今週の1冊」-->5月5日(日)の新聞に掲載された書評から、注目の1冊をご紹介します。今回は新宿本店ツイッターで紹介しておりました毎日新聞掲載の『ヘタウマ文化論』です。[今朝の新聞より]「毎日」「読売」ダブル登場は、山藤…
2013.05.07 社会 文化論
石村清則評 『充たされざる者』カズオ・イシグロ著 【プロの読み手による 書評空間】
書評者 石村清則(パリ国際学校・国際バカロレア日本語学科)※「書評空間」2013年4月21日より「「充たされない者」は誰か?」 「才能」という言葉が好きではない。これは「才」ある者の真の価値を隠してしまうからだ。あの人は才能があると言った時点で…
2013.05.05 文学
大竹昭子評 『螺旋海岸 notebook』志賀理江子著 【プロの読み手による 書評空間】
書評者 大竹昭子(文筆家)※「書評空間」2013年4月21日より「写真の混沌を全身全霊で受けとめる」この本について書きたいとずっと願っていたが、書き出せなかった。時間がとれないせいではない。この本の内容のためである。自分のなかのあらゆる問いを引…
2013.05.02 社会 写真
【新聞書評ピックアップ:今週の1冊】 テロ資金の浄化も国際金融危機も無関係ではない。 『タックス・ヘイブン−逃げていく税金』(4月28日 毎日新聞)
-->「新聞書評ピックアップ:今週の1冊」-->4月28日(日)の新聞に掲載された書評から、注目の1冊をご紹介します。今回は新宿本店ツイッターで紹介しておりました毎日新聞掲載の『タックス・ヘイブン−逃げていく税金』です。[今朝の新聞より]『タックス・ヘ…
2013.04.30 新聞書評 金融
歴史をかえた魔法の弾丸 『サルファ剤、忘れられた奇跡』 【ノンフィクションはこれを読め!HONZ】
それは細菌感染に無力だった人類が初めて手にした"効く"薬。顕微鏡下の地道な探究が、戦場の様相を、医師の役割を、医薬品開発の仕組みを根底から変えた―「最も偉大な医学の勝利」をめぐる知られざる歴史のドラマ。生命科学や医学の領域では、物理学や数学のように…
2013.04.10
核兵器もコンピュータも、ここから生まれた - 『チューリングの大聖堂』【ノンフィクションはこれを読め!HONZ】
高等研究所などに収められた詳細な文献や写真資料、豊富なインタビュー取材をもとに、大戦後の混乱でこれまで必ずしも明らかでなかった歴史事情や、知られざる人々の肖像をちりばめて綴る、決定版コンピュータ「創世記」。期せずして、同じ時、同じ場所に、同じレベル…
2013.04.10
阿部公彦評 『失われた時を求めて1 スワン家のほうへI』プルースト著・吉川一義訳 【プロの読み手による 書評空間】
書評者 阿部公彦(東京大学(英米文学))※「書評空間」2012年6月19日より「プルーストの投球術」 プルーストは誤解されやすい作家だ。『失われた時を求めて』と聞くと、まず思い浮かべるのは難解な文章でつづられる曖昧模糊とした世界と、あふれるナルシ…
2013.03.27 文学 ロングセラー
【新聞書評ピックアップ:今週の1冊】 生命とネットから現代の思考様式を問う。『なめらかな社会とその敵』(3月24日 毎日新聞)
「新聞書評ピックアップ:今週の1冊」3月24日(日)の新聞に掲載された書評から、注目の1冊をご紹介します。今回は新宿本店ツイッターで紹介しておりました毎日新聞掲載の『なめらかな社会とその敵』です。書評は解剖学者の養老孟司さんによるものです。[今朝…
2013.03.25 社会
早瀬晋三評 『ナチ・イデオロギーの系譜-ヒトラー東方帝国の起原』谷喬夫著 【プロの読み手による 書評空間】
書評者 早瀬晋三(大阪市立大学大学院・文学研究科)※「書評空間」2013年3月12日より ヒトラーといえばユダヤ人虐殺というイメージがある。しかし、著者、谷喬夫は「あとがき」で、つぎのように述べている。「もし<ホロコースト>だけを単独で考察してしまう…
2013.03.23