森一郎評 『哲学原論/自然法および国家法の原理』トマス・ホッブズ著 【プロの読み手による 書評空間】
書評者 森一郎(東京女子大学(哲学))※「書評空間」2013年1月24日より「近代的なものの原典」 ついに出た。ホッブズの哲学体系三部作の完訳。哲学要綱草稿付き。2012年の読書界の収穫と言えば、本書を挙げなくてはならない。総計1700頁に及ぶ大…
2013.01.30 人文 ホッブス 哲学
【新聞書評ピックアップ:今週の1冊】 変奏されて生き続ける「思想の基本系」 。『空海と日本思想』(1月27日 毎日新聞)
「新聞書評ピックアップ:今週の1冊」1月27日(日)の新聞に掲載された書評から、注目の1冊をご紹介します。今回は新宿本店ツイッターで紹介しておりました毎日新聞掲載の『空海と日本思想』です。[今朝の新聞より]「毎日」からは篠原資明さんの『空海と日本思想』…
2013.01.28 社会 哲学 空海
森一郎評 『学校を災害が襲うとき 教師たちの3・11』田端健人著 【プロの読み手による 書評空間】
書評者 森一郎(東京女子大学(哲学))※「書評空間」2013年1月10日より「震災をプラスに変える」 あの日から二年が経とうとしている。今も引きも切らず出されている3・11関連本の中で、本書にめぐり会えた読者は幸せである。ここには、東日本大震災の…
2013.01.26 社会 東日本大震災
早瀬晋三評 『ベルリンの壁-ドイツ分断の歴史』エトガー・ヴォルフルム著、飯田收治・木村明夫・村上亮訳 【プロの読み手による 書評空間】
書評者 早瀬晋三(大阪市立大学(歴史学))※「書評空間」2013年1月15日より 「壁が倒れたとき あなたは何歳でした? なぜ人びとは壁に慣れてしまったのか? その壁がどうして、1989年に倒れたのか? 建設から倒壊までの、冷戦期の壁の歴史を、壁のこ…
2013.01.23 社会 ドイツ ベルリンの壁
【新聞書評ピックアップ:今週の1冊】自分もそこに含まれる現実。 『カジュアル・ベイカンシー 1・2』(読売新聞)
今月の新聞に掲載された書評から、注目の1冊をご紹介します。今回は読売新聞で角田光代さんが紹介しておられました、J.K.ローリングさんの『カジュアル・ベイカンシー 1・2』です。小説に描かれるのは「社会問題」という題材ではない、現実だ。私もそこに含まれる…
2013.01.21 文学 売れてる! 新聞書評 角田光代 J.K.ローリング
早瀬晋三評『東大講義 東南アジア近現代史』加納啓良著 【プロの読み手による 書評空間】
書評者 早瀬晋三(大阪市立大学教授)※「書評空間」2013年1月8日より 「あとがき」で、著者加納啓良は「国や地域ごとに民族や言語が大きく異なる東南アジア全体の歴史を1人で描くという冒険をしている」と述べている。長年、東京大学で「東南アジア近現代史」や…
2013.01.19 東南アジア 歴史
阿部公彦評 『星を撒いた街』上林暁著 【プロの読み手による 書評空間】
書評者 阿部公彦(東京大学(英米文学))※「書評空間」2013年1月10日より「〈である〉と私小説」 私小説が話題になるとき、上林暁は必ずしも筆頭にあがる名前ではないだろう。でも、4、5人のうちには入っているかもしれない。10人に枠を広げればまず…
2013.01.17 文学 私小説
『昆布と日本人』 コンブって、地味だけどすごいんです。【ノンフィクションはこれを読め!HONZ】
明治維新で倒幕資金の源になった、山の養分で味が決まる、ヴィンテージの仕組みはワインと同じ...。知っているようで、意外に知らない「母なる海産物」の魅力・秘密の数々。創業140年を誇る昆布商の主人が歴史から、「うま味」の本質、おいしい食べ方まで、昆布の興味…
2013.01.16 社会 昆布
【新聞書評ピックアップ:今週の1冊】 俗説を打破する経済政策論争の真実 『ケインズとケンブリッジに対抗して』(1月13日 毎日新聞)
「新聞書評ピックアップ:今週の1冊」1月13日(日)の新聞に掲載された書評から、注目の1冊をご紹介します。今回は新宿本店ツイッターで紹介しておりました毎日新聞掲載の『ケインズとケンブリッジに対抗して』です。[今朝の新聞より]「毎日」からは、ハイエクの『…
2013.01.15 社会 経済学
辻泉評 『ギャルと不思議ちゃん論―女の子たちの三十年戦争』松谷創一郎著 【プロの読み手による 書評空間】
書評者 辻泉(中央大学文学部准教授)※「書評空間」2012年12月28日より「女子コミュニケーションの通史として」 女子会という言葉がある。男子抜きで女子だけで気ままに集まる会合を意味しており、今や多くの人が知ることとなった言葉だが、先日、ツイッ…
2013.01.13 社会 コミュニケーション 女子会