ちくま新書<br> 世界政治5 ――新たな政治の課題

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ちくま新書
世界政治5 ――新たな政治の課題

  • 著者名:岩崎正洋【編】/松尾秀哉【編】
  • 価格 ¥1,056(本体¥960)
  • 筑摩書房(2026/08発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/31)
  • ポイント 270pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480077486

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内容説明

AI、ジェンダー、ポピュリズム、
パンデミック、薬物問題――

迷走する世界の課題を一望する

政治は人間のためのものであるにもかかわらず、かつては人の多様性をあまり考慮することなく論じられ、実践されていた。だが今や世界各国でジェンダーやマイノリティの存在が前提とされ、多様性を重視した制度設計や政策などが求められている。ジェンダー平等、福祉や財政をめぐる排外主義、政治の司法化、AI、パンデミックなど現代政治の諸問題に、世界各国はどう対処しているのか。各国の政治を丁寧に比較し、その根底を流れる政治の普遍性を考察していくシリーズ最終巻。

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【目次】
序章 新たな政治の課題を考えるために(岩崎正洋)

第1章 ジェンダーをめぐる政治対立――右傾化する政治と平等への希求(三浦まり)
1 ジェンダー平等をめぐる政治対立
2 日本におけるバックラッシュ
3 反ジェンダー攻勢の世界潮流
4 右傾化する政治と保守女性政治家の役割
5 ジェンダー秩序を問い直す

第2章 女性政党の可能性――女性の政治代表性を高めるもう一つの挑戦(申琪榮)
1 女性政党とは何か、なぜ現れるのか
2 女性政党は何を代表するのか――類型と争点
3 日本の生活者ネットワーク――女性政党の日本的実践
4 女性政党の意義と展望

第3章 女性の政治参画は何を変えるのか――メキシコの事例(馬場香織)
1 女性の政治参画の比較政治学
2 実体的代表をめぐる実証研究の展開
3 メキシコにおける女性に対する暴力対策の事例

第4章 福祉国家はどこへ向かうのか――ポピュリズム時代の福祉と財政の政治(西岡晋)
1 ポピュリズム時代の福祉国家
2 なぜ福祉は批判されるのか
3 なぜ減税は支持されるのか
4 福祉国家はどこへ向かい、どこへ向かうべきか

第5章 政治権力としての裁判所――権力分立は生き残れるか(井関竜也)
1 政治権力としての司法
2 裁判官の行動原理
3 世論と司法
4 危機に晒される司法

第6章 フィリピンにおける違法薬物と民主主義(日下渉)
1 麻薬に依拠する民主主義
2 麻薬王の地方首長と大統領の麻薬戦争
3 麻薬をめぐって円環する民主主義

第7章 ロックダウンからの逃走(小松志朗)
1 封鎖する国、しない国
2 感染症対策のパラダイム転換
3 ロックダウンの国際比較
4 コロナ後の感染症対策

第8章 政治体制の差異がパンデミック対策にもたらす影響(安中進)
1 民主主義国家と権威主義国家
2 政治体制とコロナ死者数
3 政治的動機とデータ操作
4 民主主義国家日本のコロナ

第9章 AIは民主主義をどう変えようとしているのか(山本達也)
1 AIが揺さぶる民主主義社会の基盤
2 情報空間の変容と揺さぶられる民主主義への信頼
3 公共圏と「共有された現実」
4 AI倫理へのアプローチ

第10章 電子投票は復活するのか(岩崎正洋)
1 変わる選挙・代わる民主主義
2 電子投票とは何か
3 電子投票の実態と課題
4 電子投票とネット投票

コラム1 ジェンダー主流化の観点から議会を変革する(左髙慎也)
コラム2 LGBTをめぐる政治(日下渉)
コラム3 福祉国家の「三つの世界」への招待(西岡晋)
コラム4 難民の移動ルート(小松志朗)
コラム5 デジタル権威主義における統治とリーダーシップ(大澤傑)
コラム6 SNS時代の世論操作(小林哲郎)

【各章・コラム執筆者】
三浦まり 上智大学法学部教授
申琪榮 お茶の水女子大学人間文化創生科学研究科教授
馬場香織 東京大学大学院法学政治学研究科教授
西岡晋 東北大学大学院法学研究科教授
井関竜也 東京大学社会科学研究所助教
日下渉 東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授
小松志朗 山梨大学大学院総合研究部准教授
安中進 早稲田大学社会科学総合学術院准教授
山本達也 清泉女子大学学長
左髙慎也 名古屋大学ジェンダーダイバーシティセンター特任助教
大澤傑 愛知大学国際コミュニケーション学部准教授
小林哲郎 早稲田大学政治経済学術院教授
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目次

序章 新たな政治の課題を考えるために 岩崎正洋/二一世紀の政治の課題/政治に正解があるのか/本書の構成/「世界政治」シリーズの総括/第1章 ジェンダーをめぐる政治対立──右傾化する政治と平等への希求 三浦まり/1 ジェンダー平等をめぐる政治対立/ジェンダー平等な社会とは/2 日本におけるバックラッシュ/ジェンダー平等・男女共同参画・女性活躍/3 反ジェンダー攻勢の世界潮流/「反動」か「攻勢」か/反DEIとLGBTQへの攻撃/ポピュリズムと反ジェンダー/4 右傾化する政治と保守女性政治家の役割/フェモナショナリズム/5 ジェンダー秩序を問い直す/第2章 女性政党の可能性──女性の政治代表性を高めるもう一つの挑戦 申 琪榮/1 女性政党とは何か、なぜ現れるのか/なぜ女性政党なのか/女性政党の定義と特徴/女性政党の歴史的広がり/女性政党が生まれる条件/2 女性政党は何を代表するのか──類型と争点/女性政党の類型/マニフェストからみる争点/女性政党間の違い/3 日本の生活者ネットワーク──女性政党の日本的実践/プロアクティブな女性政党/生活者ネットワークの強みと課題/4 女性政党の意義と展望/女性政党の七つの意義①──代表性と運動の橋渡し/女性政党の七つの意義②──多様性・バックラッシュへの対抗・リクルート/女性政党が問いかけるもの/第3章 女性の政治参画は何を変えるのか──メキシコの事例 馬場香織/1 女性の政治参画の比較政治学/世界で進む女性の政治参画/「女性の利益」とは?/本質主義を超えて/2 実体的代表をめぐる実証研究の展開/プロセス(行為)と結果/ジェンダー・ウォッシング?/準実験的手法による政策的帰結の検証/3 メキシコにおける女性に対する暴力対策の事例/女性議員による関連法案の推進/シウダー・フアレスのフェミサイド/フェミサイド対策の法整備/なぜフェミサイドに関する法整備が必要とされているのか?/女性議員や政治家の増加はフェミサイドを減少させるのか?/第4章 福祉国家はどこへ向かうのか──ポピュリズム時代の福祉と財政の政治 西岡 晋/1 ポピュリズム時代の福祉国家/変わりゆく福祉国家/ポピュリズムとは何か/左派ポピュリズムと右派ポピュリズムの違い/2 なぜ福祉は批判されるのか/ポピュリズム化する福祉政治/福祉排外主義の席巻/3 なぜ減税は支持されるのか/福祉国家を支える財政/財政ポピュリズム化する政治/なぜ財政ポピュリズムは支持されるのか/4 福祉国家はどこへ向かい、どこへ向かうべきか/二元的福祉国家への道?/普遍主義的福祉国家という選択肢/第5章 政治権力としての裁判所──権力分立は生き残れるか 井関竜也/1 政治権力としての司法/司法に委ねられる政治/司法が創設される理由/政治・経済への影響/2 裁判官の行動原理/政策形成者としての裁判官/他部門の行動を予測する/信頼という武器/3 世論と司法/司法への信頼/信頼の安定性/世論を説得する司法?/4 危機に晒される司法/司法への攻撃と民主主義の後退/司法の政治化と失われる信頼/権力分立は生き残れるか/第6章 フィリピンにおける違法薬物と民主主義 日下 渉/1 麻薬に依拠する民主主義/麻薬と民主主義の関係/「弱い国家」の形成/闇経済が駆動する地方政治/懲罰ポピュリズム/2 麻薬王の地方首長と大統領の麻薬戦争/麻薬と日常生活/麻薬王に支配された地方政治/ドゥテルテの麻薬戦争/麻薬王の退治と人権の回復/麻薬戦争による中央集権化/3 麻薬をめぐって円環する民主主義/第7章 ロックダウンからの逃走 小松志朗/1 封鎖する国、しない国/武漢から世界へ/比較政治学の新しい研究テーマ/2 感染症対策のパラダイム転換/新たなオプション/中国の「成功体験」/3 ロックダウンの国際比較/ニュージーランド、イギリス、日本/比較公共政策の視点/政策の移転/4 コロナ後の感染症対策/ロックダウンは有効なのか/重い決断/民主主義の試金石/第8章 政治体制の差異がパンデミック対策にもたらす影響 安中 進/1 民主主義国家と権威主義国家/本章での問題と位置/政治体制の分類と社会への影響/政治体制とコロナ対策/2 政治体制とコロナ死者数/コロナ死者数における権威主義優位論への疑問/超過死亡における民主主義優位/超過死亡における民主主義優位の理由/3 政治的動機とデータ操作/ロシアにおけるデータ操作/多国間比較と民主主義国家における選挙/4 民主主義国家日本のコロナ/世界の民主主義と日本/第9章 AIは民主主義をどう変えようとしているのか 山本達也/1 AIが揺さぶる民主主義社会の基盤/世界政治の中でのAIと民主主義/インターネットへの理想と現実/AIが書き換える情報空間/2 情報空間の変容と揺さぶられる民主主義への信頼/ソーシャルメディアと民主主義の変容/生成AIによる情報操作の新段階/AI時代の体制間競争/3 公共圏と「共有された現実」/民主主義の前提としての公共圏/広告モデルの揺らぎ/「共有された現実」の危機/4 AI倫理へのアプローチ/アルゴリズムの民主化という難問/AIをめぐる倫理と民主主義の未来/第10章 電子投票は復活するのか 岩崎正洋/1 変わる選挙・変わる民主主義/変わる選挙/電子投票とネット投票/2 電子投票とは何か/電磁的記録式投票制度/日本初の電子投票/3 電子投票の実態と課題/電子投票の実際/暗雲が垂れ込めた電子投票/電子投票機の異なる仕様/4 電子投票とネット投票/懸念される問題/ネット投票の可能性/コラム1 ジェンダー主流化の観点から議会を変革する 左髙慎也/コラム2 LGBTをめぐる政治 日下 渉/コラム3 福祉国家の「三つの世界」への招待 西岡 晋/コラム4 難民の移動ルート 小松志朗/コラム5 デジタル権威主義における統治とリーダーシップ 大澤 傑/コラム6 SNS時代の世論操作 小林哲郎/あとがき 岩崎正洋/編・執筆者紹介