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内容説明
政党や政党システムから
現代の構造を理解する――
トランプを支えているのも
政党政治である
現代の政治の基本は政党にある。全体主義体制ですら、ナチスやファシスト党が政治の中心にあったが、現在でも民主主義体制であれ権威主義体制であれ、政党政治を見ていくことがその国の政治理解の基本となる。
政党と政党システムがどのように機能しているのかを、日本をはじめアメリカ、ヨーロッパ諸国のさまざまな例とともに、公式および非公式の政治制度と政党システムがいかに関連しているのかを検証。
世界の政党政治のパターンとそこから導き出される政治構造を解明する。
===
【目次】
序章 政党政治をどのように捉えるか(岩崎正洋)
第1章 連合理論で読み解く日本の連立政権――自公から自維へ(山本健太郎)
1 日本における連立の組み換え
2 連合理論とは何か
3 自公連立の位置付け
4 自維「連立」と中道改革連合
第2章 トランプ大統領を勢いづけるアメリカ二大政党政治(岡山裕)
1 アメリカの二大政党の特徴
2 民主主義の後退の危機と政党政治
3 分極化・拮抗状況下の政策形成
4 各州の政治とアメリカの民主主義の行方
第3章 ドイツ政党政治の歴史的・構造的変化(安井宏樹)
1 ドイツ政治を見ることの意義
2 戦前の混乱
3 西ドイツ時代の安定
4 統一後の動揺
第4章 イタリアの政党支配体制は終わったのか(伊藤武)
1 政党支配体制の克服としてのイタリア第二共和制
2 第二共和制の政党と政党システム
3 個人政党における政党規律と政党イメージ
4 政党支配体制の終焉と持続の間
第5章 揺らぐイギリス二大政党制(近藤康史)
1 イギリスの二大政党制の歴史と論理
2 イギリス二大政党制の変化
3 変化の効果と要因
4 二大政党制は生き残れるか?
第6章 オランダの分断社会と国民統合――多極共存型デモクラシー論から考える(水島治郎)
1 オランダと多極共存型デモクラシー論の展開
2 多極共存型デモクラシーの国際的広がり
3 多様性と包摂のディレンマ
第7章 スウェーデンの選挙と政党政治(渡辺博明)
1 政党政治と制度的条件
2 政党システムの基本構造
3 政党間競合の変化
4 民主政治と政党
第8章 政党組織の収入と支出――政党助成を中心に(浅井直哉)
1 政党への公的助成
2 日本における政党助成
3 「経費」か「利益」か
第9章 中欧 政党衰退時代の新政党政治(中田瑞穂)
1 中欧諸国の政党
2 ポーランド――「法と公正」対市民プラットフォーム
3 ハンガリー――オルバーンのフィデスとイリベラル・デモクラシー
4 チェコ――ヴェイレンス・イシューの政党政治
5 スロヴァキア――フィツォの「方向」対進歩スロヴァキア
6 政党衰退時代の新政党政治
第10章 社会不満と政治的対立軸(伊﨑直志)
1 分断はどこから来たのか――世界政治の共通状況
2 不平等の経験と社会構造
3 不満はいかに「価値対立」として現れるのか――GAL‐TAN軸の構造
4 対立の構図に目を向ける
コラム1 政党の組織と政治家のリクルート(網谷龍介)
コラム2 政党メンバーシップと政党組織(堤英敬)
コラム3 社会の個人化時代における政党組織と政党法制(濱本真輔)
コラム4 シンガポールと東アジアの一党支配体制(金丸裕志)
コラム5 ラテンアメリカの政党と社会(磯田沙織)
コラム6 権威主義体制の政党政治(中井遼)
あとがき(岩崎正洋)
【各章・コラム執筆者】
山本健太郎 國學院大學法学部教授
岡山裕 慶應義塾大学法学部教授
安井宏樹 神戸大学大学院法学研究科教授
伊藤武 東京大学大学院総合文化研究科教授
近藤康史 名古屋大学大学院法学研究科教授
水島治郎 千葉大学大学院社会科学研究院教授
渡辺博明 龍谷大学法学部教授
浅井直哉 日本大学法学部准教授
中田瑞穂 明治学院大学国際学部教授
伊﨑直志 同志社大学大学院総合政策科学研究科博士後期課程
網谷龍介 津田塾大学学芸学部教授
堤英敬 香川大学法学部教授
濱本真輔 大阪大学大学院法学研究科教授
金丸裕志 和洋女子大学国際学部教授
磯田沙織 神田外語大学外国語学部准教授
中井遼 東京大学先端科学技術研究センター教授
===
目次
序章 政党政治をどのように捉えるか 岩崎正洋/政党政治とは何か/政党政治をみる視点(1)──政党/政党政治をみる視点(2)──政党システム/政党政治をみる視点(3)──公式的および非公式的な制度/本書の構成/第1章 連合理論で読み解く日本の連立政権──自公から自維へ 山本健太郎/1 日本における連立の組み換え/激動する日本政治/2 連合理論とは何か/自維「連立」か?/政権追求モデル/政策追求モデル/メディアン政党としての自民党/3 自公連立の位置付け/連合理論でみる自公政権/自公連立長期化の要因/自公連立崩壊の理由/4 自維「連立」と中道改革連合/自維「連立」の理論的意義と今後/中道改革連合の結成と将来/第2章 トランプ大統領を勢いづけるアメリカ二大政党政治 岡山 裕/1 アメリカの二大政党制の特徴/「ユルい」アメリカの政党/変容する二大政党の支持連合/2 民主主義の後退の危機と政党政治/感情的分極化と政治のハードボール化/共和党の権威主義政党化/3 分極化・拮抗状況下の政策形成/分極化の中の連邦議会/党派性と自由度を高める大統領/保守化した司法/4 各州の政治とアメリカの民主主義の行方/州レベルの動きと選挙制度/アメリカ政党政治の行方/第3章 ドイツ政党政治の歴史的・構造的変化 安井宏樹/1 ドイツ政治を見ることの意義/近代日本のモデル?/民主政治から生まれた独裁/2 戦前の混乱/ドイツ統一と分立的政治/脆弱な共和国──敗戦と革命/ヒトラー独裁の成立/3 西ドイツ時代の安定/占領と分断による政党配置の求心化/競争と安定の実現/4 統一後の動揺/東西ドイツ統一による有権者構造の変化/欧州統合と新自由主義的改革/分極化と大連立──ヴァイマールの再来?/第4章 イタリアの政党支配体制は終わったのか 伊藤 武/1 政党支配体制の克服としてのイタリア第二共和制/2 第二共和制の政党と政党システム/新しい政党の登場/二大勢力化する政党システム/流動化する政党システム/政党システム変化の底流/3 個人政党における政党規律と政党イメージ/政党モデルの変化/政党と有権者/政党と政府/4 政党支配体制の終焉と持続の間/第5章 揺らぐイギリス二大政党制 近藤康史/1 イギリスの二大政党制の歴史と論理/イギリスの二大政党制/二大政党制の歴史と論理/2 イギリス二大政党制の変化/数値的に変化を見る/歴史的に変化を見る/3 変化の効果と要因/変化がイギリス政治に及ぼす影響/変化の要因①──分権化/変化の要因②──階級投票の弱まりと争点の多様化/4 二大政党制は生き残れるか?/二大政党ブロック化/イギリス政党システムの困難/第6章 オランダの分断社会と国民統合──多極共存型デモクラシー論から考える 水島治郎/1 オランダと多極共存型デモクラシー論の展開/多党化と社会的分断のなかで/「分断社会」としてのオランダ/「柱」社会の融解/2 多極共存型デモクラシーの国際的広がり/分断社会への処方箋として/権力分有と「権力独占」の逆説/ベルギー──国民統合の危機?/3 多様性と包摂のディレンマ/比例代表制という「窓」/オランダ・多様性の宝庫/包摂と排除のあいだで/レイプハルト再び/第7章 スウェーデンの選挙と政党政治 渡辺博明/1 政党政治と制度的条件/政党中心の政治/比例代表制と選挙の仕組み/議院内閣制と議会運営/2 政党システムの基本構造/八つの議会政党/政権形成とブロック政治/3 政党間競合の変化/二ブロック対抗の強化と選挙連合/右翼ポピュリスト政党の台頭とブロック政治の再編/4 民主政治と政党/政党政治の変化と持続性/有権者の政治理解と政治参加/今後の展望/第8章 政党組織の収入と支出──政党助成を中心に 浅井直哉/1 政党への公的助成/政党組織の資金/世界の政党助成/公的助成の妥当性/2 日本における政党助成/助成の仕組み/各党の収入構造/3 「経費」か「利益」か/恣意的な側面/交付金の使い道/もう一つの偏り/政治資金の在り方/第9章 中欧 政党衰退時代の新政党政治 中田瑞穂/1 中欧諸国の政党/新しい政党の姿/ヨーロッパ政党の標準型と中欧における消滅/民主化と政党形成──政党衰退時代における「普通の政党」形成の難しさ/弱い経済的左右軸、強い社会・文化軸/既成政党批判の新党/2 ポーランド──「法と公正」対市民プラットフォーム/主要政党と多様な小政党/「法と公正」政権と民主主義の後退/3 ハンガリー──オルバーンのフィデスとイリベラル・デモクラシー/4 チェコ──ヴェイレンス・イシューの政党政治/5 スロヴァキア──フィツォの「方向」対進歩スロヴァキア/適度に保守的な与党「方向」/「方向」と対決する新党群/6 政党衰退時代の新政党政治/第10章 社会不満と政治的対立軸 伊﨑直志/1 分断はどこから来たのか──世界政治の共通状況/「分断の時代」の政治をどう捉えるか/政治的対立軸とは何か/2 不平等の経験と社会構造/不平等の拡大と「上下」という見方/「上下」はなぜ政治的対立軸になりきらないのか/3 不満はいかに「価値対立」として現れるのか──GAL‐TAN軸の構造/GAL‐TAN軸とは何か/社会構造はどのように変化したのか/政治空間の再編──不満はどのように代表されているのか/4 対立の構図に目を向ける/コラム1 政党の組織と政治家のリクルート 網谷龍介/コラム2 政党メンバーシップと政党組織 堤 英敬/コラム3 個人化時代における政党組織と政党法制 濱本真輔/コラム4 シンガポールと東アジアの一党支配体制 金丸裕志/コラム5 ラテンアメリカの政党と社会 磯田沙織/コラム6 権威主義体制の政党政治 中井 遼/あとがき 岩崎正洋/編・執筆者紹介
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