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内容説明
ウクライナ・中東から各地の紛争まで――
現在の戦争の背景がわかる!
世界を揺るがしている中東の戦争は、国家対国家という単純な構造のみならず、国家と非国家主体が絡み合い複数の戦線が同時並行的に動く、多層化した紛争となっている。『世界政治』第2巻では、こうした国家の多様なあり方が現在の戦争・紛争において深く関わっていることを分析しつつ、世界各国の個別の事情を解説。底流にあるテクノロジー問題や資源問題なども総合的に考察し、政治的暴力が生み出されるメカニズムを探る。現在の戦争の背景を根底から理解するための必読書。
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【目次】
序章 国家による暴力をどうみるか(岩崎正洋)
第1章 中東の紛争メカニズム――戦争・内戦・非国家主体(末近浩太)
1 中東の紛争の特徴を捉える
2 中東の紛争はなぜ起こるのか――紛争研究の知見から
3 中東の紛争はなぜ終わらないのか――二〇二三年ガザ紛争から考える
第2章 ウクライナにおける戦争と国家再建――強制力と資本(松嵜英也)
1 戦争と国家建設
2 一党優位体制の成立と強制力
3 ウクライナ軍と強制力
4 戦時下の資金調達
5 戦争とグローバルな国家建設
第3章 デジタルで変わる戦争と暴力(大澤傑)
1 不可分な関係
2 デジタル技術による政治の変化
3 デジタル技術と戦争
4 デジタル技術は戦争と暴力の何を変えたか
第4章 イラク戦争と国家建設の蹉跌(山尾大)
1 「破綻国家」問題と外部介入のジレンマ
2 国家機構の解体とリベラルで民主的な国家建設の試み
3 換骨奪胎された民主主義
4 機能しない国家機構
5 構造的要因と教訓
第5章 イスラエル・パレスチナ紛争(錦田愛子)
1 世界政治の中でのイスラエル・パレスチナ紛争
2 パレスチナ国家承認をめぐる展開
3 闘争と社会福祉を担う非国家主体
4 行き詰まる中東の民主主義
第6章 資源開発と社会紛争(岡田勇)
1 天然資源のグローバル・コモディティ・チェーンと社会紛争
2 資源開発はいかに紛争と結びついてきたか
3 資源開発の社会的受容性
4 資源紛争の強度を下げる
第7章 シリアは未知の領域を進む(髙岡豊)
1 未曽有の実験のただなかにある外交・治安・安全保障政策
2 先の見えない内政状況
3 シリアの事例が問うこと
第8章 ボスニア・ヘルツェゴヴィナにおける平和の設計(田中聡)
1 分断社会の比較政治学
2 権力分有による紛争解決の試み――比較政治学の理論から実践へ
3 ボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争とデイトン合意――平和はどう設計されたか
4 デイトン合意後のボスニア社会――紛争は設計通りに解決されたのか
第9章 アフリカ・サヘル地域の複雑化した紛争――マリ共和国を中心に(佐藤章)
1 実効支配からみる紛争
2 マリ北部紛争の展開
3 実効支配回復への苦難
4 継続する紛争
第10章 インドネシアにおける分離独立紛争(増原綾子)
1 インドネシアにおける国家の暴力
2 東ティモールの併合と分離独立
3 アチェにおける分離独立紛争と和平
4 パプアにおける出口の見えない紛争
5 東ティモール・アチェ・パプアにおける紛争解決の比較
6 不処罰の「文化」と終わらない暴力
コラム1 南コーカサスの治安機関と政治的暴力(立花優)
コラム2 革命・クーデタと民族問題(宮脇昇)
コラム3 日食と暴力(菊田恭輔)
コラム4 ラテンアメリカの麻薬と組織犯罪(馬場香織)
コラム5 カンボジア人民党の生存戦略と政治的暴力(山田裕史)
コラム6 忘れられるミャンマー内戦(中西嘉宏)
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目次
序章 国家による暴力をどうみるか 岩崎正洋/世界政治と国家/国家と政治的暴力/目の前にある国家による暴力行使/「世界政治」シリーズ各巻の関係/本巻の構成/第1章 中東の紛争メカニズム──戦争・内戦・非国家主体 末近浩太/1 中東の紛争の特徴を捉える/UCDPから見る中東の「武力紛争」/増加する「国際化された内戦」/「文化」に逃げない紛争理解/2 中東の紛争はなぜ起こるのか──紛争研究の知見から/戦争はなぜ起こるのか/内戦はなぜ起こるのか/中東の内戦は何が違うのか/3 中東の紛争はなぜ終わらないのか──二〇二三年ガザ戦争から考える/「突然の戦争」という錯覚/「国際化」と「拒否権プレイヤー」の増殖/「弱い国家」と非国家主体/「勝者なき紛争」の定常化/第2章 ウクライナにおける戦争と国家再建──強制力と資本 松嵜英也/1 戦争と国家建設/2 一党優位体制の成立と強制力/ゼレンスキー以前のウクライナ内政/多党制から一党優位体制へ/強制力/3 ウクライナ軍と強制力/安全保障認識と軍改革/政軍関係/準軍事組織/4 戦時下の資金調達/ウクライナ国内における資金調達/ウクライナ外交と国際社会/5 戦争とグローバルな国家建設/第3章 デジタル技術で変わる戦争と暴力 大澤 傑/1 不可分な関係/技術革新と政治・暴力/軍事技術と戦争の変遷/2 デジタル技術による政治の変化/民主主義の後退/権威主義の強化/バーチャルな統治もバーチャル/3 デジタル技術と戦争/戦い方の変化/影響工作/4 デジタル技術は戦争と暴力の何を変えたか/主権国家体制への信頼低下?/デジタル技術がもたらしたもの/第4章 イラク戦争と国家建設の蹉跌 山尾 大/1 「破綻国家」問題と外部介入のジレンマ/2 国家機構の解体とリベラルで民主的な国家建設の試み/巨大な国家機構とその解体/亡命エリートによる親米国家建設の蹉跌/3 換骨奪胎された民主主義/急ぎすぎた民主化/「多数派形成ゲーム」/「ボイコットのポリティクス」と権威主義化する中央政府/4 機能しない国家機構/機能しない治安機関と軍/機能しない官僚機構/5 構造的要因と教訓/第5章 イスラエル・パレスチナ紛争 錦田愛子/1 世界政治の中でのイスラエル・パレスチナ紛争/2 パレスチナ国家承認をめぐる展開/国家承認をめぐる動きとその意義/3 闘争と社会福祉を担う非国家主体/政治主体としての相互承認の不在/4 行き詰まる中東の民主主義/三権分立を揺るがす司法改革法案/パレスチナ政治の分断/第6章 資源開発と社会紛争 岡田 勇/1 天然資源のグローバル・コモディティ・チェーンと社会紛争/人類史における資源と紛争/石油から重要鉱物へ/社会紛争に着目する/2 資源開発はいかに紛争と結びついてきたか/内戦における欲望と不満/社会紛争におけるメカニズム/3 資源開発の社会的受容性/社会的受容性とは何か/社会的受容性を高める要因/企業や政府に対する信頼/4 資源紛争の強度を下げる/帰納的なアプローチの重要性/立地選定というもう一つの議論/第7章 シリアは未知の領域を進む 高岡 豊/1 未曽有の実験のただなかにある外交・治安・安全保障政策/「イスラーム過激派の馴致/家畜化」/諸外国による管理/「国家による武力の独占」とシリア社会の分断/2 先の見えない内政状況/暫定人民議会選出のための間接選挙の行方/実効的な「少数派保護」と「包摂性」確保の方途/3 シリアの事例が問うこと/第8章 ボスニア・ヘルツェゴヴィナにおける平和の設計 田中 聡/1 分断社会の比較政治学/2 権力分有による紛争解決の試み──比較政治学の理論から実践へ/分断社会で民主主義は機能しうるか/権力分有論の展開/3 ボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争とデイトン合意──平和はどう設計されたか/ボスニア紛争の略史/デイトン和平合意の基本設計/4 デイトン合意後のボスニア社会──紛争は設計通りに解決されたのか/民族間の分断と政治的停滞/未完の国家建設/第9章 アフリカ・サヘル地域の複雑化した紛争──マリ共和国を中心に 佐藤 章/1 実効支配からみる紛争/実効支配とは/理論的アプローチと地域理解/2 マリ北部紛争の展開/ポスト植民地国家マリ/辺境のトゥアレグ人/「アザワド共和国」の建国宣言/3 実効支配回復への苦難/大規模な国際的支援/強硬路線への傾斜/軍事政権の成立/4 継続する紛争/ロシアへの接近/紛争の根源にある国家のあり方/第10章 インドネシアにおける分離独立紛争 増原綾子/1 インドネシアにおける国家の暴力/2 東ティモールの併合と分離独立/インドネシアによる併合と暴力/インドネシア民主化と東ティモール独立/3 アチェにおける分離独立紛争と和平/アチェ紛争/地震・津波と和平/4 パプアにおける出口の見えない紛争/「住民投票」の結果に基づくインドネシア編入/特別自治と継続する暴力/5 東ティモール・アチェ・パプアにおける紛争解決の比較/国際社会の介入の有無/紛争に対する大統領のスタンスと政軍関係/6 不処罰の「文化」と終わらない暴力/コラム1 南コーカサスの治安機関と政治的暴力 立花優/コラム2 革命・クーデターと民族問題 宮 昇/コラム3 日食と暴力 菊田恭輔/コラム4 ラテンアメリカの麻薬と組織犯罪 馬場香織/コラム5 カンボジア人民党の生存戦略と政治的暴力 山田裕史/コラム6 忘れられるミャンマー内戦 中西嘉宏/あとがき 岩崎正洋/編・執筆者紹介



