内容説明
ギリシャでの生活に区切りをつけ、ロンドンに帰ってきたわたし、スーザン・ライランド。フリーランス編集者として働いていると、予想だにしない仕事が舞いこんできた。若手作家が名探偵〈アティカス・ピュント〉シリーズを書き継ぐことになり、その編集を依頼されたのだ。途中までの原稿を読んだわたしは、書き手が新作に自分の家族関係を反映しているのを感じる。ということはこの作品のように、現実世界でも不審な死が存在したのか? 『カササギ殺人事件』『ヨルガオ殺人事件』に続くシリーズ第3弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
560
ようやく最新作に着手。先の二作はどちらも作中作の方が面白かった印象だが、上巻読了時点で今回もそうなりそうな気配が濃厚。スーザンの人物造形が微妙なことと、現代編はアナグラムなど、作品の仕掛けを読み解くことに頁が割かれすぎて、事件自体は割と成り行きで解決される印象が強いからだろうか。今回に関しては、いつも以上にスーザンが積極的に足を使った探偵役を演じており、に動きがある。動きはあるのだが、自分の都合でズケズケと無神経に他人のプライベートに踏み入っているようにしか見えず、イメージは引き続き悪い。2026/01/16
パトラッシュ
230
このシリーズは全く共感できないキャラであるヒロインのスーザンが、作中作のある事件に巻き込まれ痛い目に遭う展開で一貫している。ダイ・ハード的な不運を背負った女だが、絶対に負けを認めない孤軍奮闘ぶりに微苦笑しつつ読まされてしまう。今回は何とアティカス・ビュントの続編担当編集に指名されたスーザンが内容に現実の事件に通じる不穏な空気を嗅ぎつけ、腹に一物抱えた面々に囲まれながら相変わらず誰にも舐められまいと突貫するのだ。おかげで関係者は不運のお裾分けをもらう羽目になるのだが、その対象者は何となく見えてくる。(続く)2025/10/26
タツ フカガワ
166
フリーランスの編集者スーザンに舞い込んできたのは、故アラン・コンウェイの人気シリーズを書き継ぐ若手作家エリオットの『ピュント最後の事件』の編集だった。富裕の伯爵夫人の殺人事件を題材にしたその小説は、エリオットが祖母であり児童文学の大家ミリアム・クレイスや伯父夫婦ら大家族で過ごしたマーブル館の暮らしを下地にしたようなミステリーだった。4年ぶりに読むシリーズ3作目。本編も、作中作の『ピュント最後の事件』も文句なしに面白い。エリオットが『ピュント最後~』の続きの原稿をスーザンに届けたところで下巻へ。2025/10/07
KAZOO
150
ホロヴィッツによる名探偵シリーズの3作目です。既に2作の内容はほとんど霧のかなたですが入れ子構造になっていることだけは覚えています。今回も同じような感じで、名探偵シリーズを書き継いでくれる若い作家が出てきます。編集者はその内容を構成すべく読んでいきますがそれに伴ってその作者の家族構成とその作品の内容が絡み合っていくような感じがします。下巻が楽しみです。2025/09/26
まえぞう
125
かささぎ殺人事件シリーズの3作目です。前作で、作中作の作者の片手に余る作品名が紹介されていたので、これ全部出てくるとこのパターンも食傷気味だなと思っていたのですが、今回が最後の事件だと銘打っているので手にとりました(電子版ですが)。メインの事件のストーリーの中で作中作が仕上がっていくので、前の2冊よりついて行きやすいです。さて、どんな結末が待っているのでしょうか。2025/09/18




