内容説明
1955年7月、サマセット州にあるパイ屋敷の家政婦の葬儀が、しめやかに執りおこなわれた。鍵のかかった屋敷の階段の下で倒れていた彼女は、掃除機のコードに足を引っかけて転落したのか、あるいは……。その死は、小さな村の人間関係に少しずつひびを入れていく。燃やされた肖像画、屋敷への空巣、謎の訪問者、そして第二の無惨な死。病を得て、余命幾許もない名探偵アティカス・ピュントの推理は――。現代ミステリのトップ・ランナーによる、巨匠クリスティへの愛に満ちた完璧なるオマージュ・ミステリ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
1356
とても気になっていた作品。上巻は、まさにクリスティ的な作中作の、解決編直前までで終わる。この”作中作”というのがミソで、二重の驚きが用意されているのかと思うと、先が楽しみで仕方がない。ここまでのところ、著者が何を仕掛けているのか全く想像がつかず、帯や解説でこれだけ太鼓判を押された上で読んでいると、結構なところまで期待値高まっているが、はたしてキチンと応えてくれるのか。それにしても『絹の家』や『モリアーティ』といい、芸達者な人だな。この路線でいくと、クイーンやカーへのオマージュ満載の作品も期待してしまう。2018/11/02
starbro
1122
“2018ミステリ年末ベストテン”の翻訳ミステリ部門で堂々の4冠ということで読みました。アンソニー・ホロヴィッツ、三作目、ホームズもどきや007もどきと違って、構想15年のオリジナルは良い感じです。謎が謎呼ぶ殺人事件♪続いて下巻へ。トータルの感想は下巻読了後に。2018/12/19
ヴェネツィア
1058
かねて評判であった本書をようやく読んだ。もっとも、最初は登場人物がやたら多いために、なかなか物語世界に投入できなかったが。また、アンソニー・ホロヴィッツは初読なので知らなかったのだが、本書には先行作が何作かあるようだ。本書の最大の特質は、やはりその特異な探偵のアティカス・ピュントだろう。本書の段階では、重篤な病に罹っていて、余命数か月なのである。あのホームズも腺病質な上に麻薬にも侵されていたが、ピュントはそれどころではない。なんとも珍しい探偵役を設定したものである。2023/07/03
海猫
1025
いかにもな古典的ミステリーとして上巻は展開。確かにそのへんの気分は大いに出る内容ではある。しかしいまのところ、あちらこちらのミステリーランキングで1位を取るほどの作品とは、まだ思えない。本領を発揮するのは下巻に入ってからかな?まあそのあたりの期待に応えてくれることを願って、続けて読んでいく。2018/12/24
Kircheis
1015
★★★★☆ 上巻では作中作の形で、死期の迫った探偵ピュントがパイ屋敷で起こった殺人事件の捜査を行う様子が描かれる。 この『カササギ殺人事件』という作中作のストーリーが、下巻では意味を変え、読者に驚きを与えてくれるだろうと期待はしているが、上巻の時点ではもっさり感がある。いや面白いけどね。ちなみに今のところどんな仕掛けがあるのか全く分からない(笑) とりあえずピュントが真相の一端を明かしたところで下巻へ。2023/10/30
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