文春e-book<br> 潮音 第四巻

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潮音 第四巻

  • 著者名:宮本輝【著】
  • 価格 ¥2,400(本体¥2,182)
  • 文藝春秋(2025/04発売)
  • ポイント 21pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784163919720

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内容説明

宮本文学初の大河歴史小説、堂々の完結篇!

執筆足かけ10年。宮本文学、初の歴史小説。全四巻の完結篇。
開国から明治維新・西南戦争を経て、日本の近代化が始まる激動期を、越中富山の薬売りの視点から描く。主人公・川上弥一は、薩摩藩担当の薬売り行商人から、最後は近代的製薬会社の創業を主導するまでになる――。
第四巻から時代は本格的に明治へ。近代日本が始動していく一方、西南戦争では若き薩摩藩士たちが痛ましい死を遂げていく。そして弥一の身辺にも、大きな出来事が起きる――。

<日本各地を回った富山の薬売りの鋭い観察眼と時代認識を通して、黒船来航から王政復古を経て西南戦争にいたる平和と変革の時代を描く雄渾な文学作品>
――山内昌之(東京大学名誉教授/「週刊文春」2025年2月27日号の書評より)
<「一身にして二生を経る」ほどの幕末維新の激動を乗り越えた日本人のたたずまいが巨匠の筆で活写されている。この小説は混沌の現代を生きる私たちの心の支えだ。>
――磯田道史(歴史学者・国際日本文化研究センター教授)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

183
全四巻、1,760頁超、完読しました。著者初の歴史小説、幕末明治維新経済大河浪漫、お見事でした。著者晩年の代表作として好いと思いますが、歴史に沿った小説という事もあり、初期の傑作群と比べると、感動少な目です。越中富山の薬売りと薩摩藩が密貿易を行っていたことが、本当に史実だとしたら、富山県民の誇りです。 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/97841639197202025/04/29

KAZOO

104
全4巻を読み終わりました。今までにはない分野の宮本さんの作品で、富山の薬売りの視点から幕末から西南戦争までを薩摩藩の薬に関係する人物たちの生きざまなどを書かれています。よくわかっている時代なのですが視点が変わるとまた楽しめます。ただもう少し薬会社のその後を描かれてもいいのではないかという思いがありました。2025/05/09

ゆみねこ

74
富山の薬売り・川上弥一が語る物語の最終巻。時代は明治に、廃藩置県、太陽暦への変換、時間の観念、貨幣の変化。薩摩を通じて清国と続けてきた干し昆布と薬の原材料取り引きも密貿易ではなくなる。富山の売薬業をカンパニーへ、やがてはバンクを作ろうと弥一の奮闘は続く。悲しい出来事もあり、弥一自身も病に倒れるが、聞き手は新たに新聞社を起こそうとする人物だった。宮本氏の手がけた初めての歴史小説、最後少し急ぎすぎた感…。弥一の物語、もう少し読みたかった。2025/06/05

ともこ

31
やっと読み終えた。1700ページを越える大作、読むのも大変だったが著者もお疲れだったことだろう。丁寧な文章、魅力的な登場人物たち、心が洗われるようだ。幕末維新と売薬業に留まらず、薩摩藩との密接な関わりなど、時代の流れに翻弄される弥一たち。合わせて太陽暦や蒸気機関など、新しいものに折り合いを着けていく人々の姿は、今を生きる私たちに勇気を与える。息子太一郎の自死だけは訳がわからないが、気鬱だったのでは。これも変化の激しい現代にも通じるものを感じる。高麗屋の発展、そして才児の夢が叶ったことに拍手を送りたい。2025/05/24

クボタ

23
潮音の完結編。読み応えがあった。越中富山と薩摩との繋がりこれほどだったとは全く知らなくこの物語で知った。幕末の西南の役が最後になった。川上弥一の息子太一郎が自死した理由がはっきりさせるかと思っていたが不明のままで終わった。架空の人物だからはっきり原因を書けば良いのにと思った。またこの物語の西郷隆盛はあまり好ましくは書かれていなかった。征韓論を唱えたのだからそうだろう。2025/05/19

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