日本の南進と大東亜共栄圏

個数:1
紙書籍版価格
¥2,750
  • 電子書籍
  • ポイントキャンペーン

日本の南進と大東亜共栄圏

  • 著者名:後藤乾一
  • 価格 ¥2,750(本体¥2,500)
  • めこん(2025/03発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 750pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784839603298

ファイル: /

内容説明

アジアを学ぶとき日本人として必ず整理しておかなければないテーマ―――。
日本人はいつごろから、どのようなかたちで、東南アジアに進出していったのか?
アジア太平洋戦争の時代、日本軍は東南アジアで何をしたのか? 
日本が戦争遂行の大義として掲げた「大東亜共栄圏」とは何だったのか? 
その大義は果たされたのか? 東南アジアの人たちはどのように受け止めたのか?
その記憶は、東南アジアでは、どのように受け継がれているのか?
日本では?
大量の文献と先行研究の分析を基に、包括的かつ客観的にまとめた「アジアの基礎知識」。

目次

第1部 戦前期日本は東南アジアとどう関わったのか

1二〇世紀転換期の日本と東南アジア
 国際関係の中のアジア
 日本・東南アジア相互認識の形成
 初期日本人社会の相貌 
  1「からゆきさん」再論
  2東南アジア関心の高まり
  3在留富邦人の二重構造
 「中継地域」と東南アジア
  1小笠原諸島領有と南洋群島
  2台湾=「図南の飛石」
 東南アジアから見た日本
  1日本人社会へのまなざし
  2日露戦争のインパクト 

2一九三〇年代の日本の「南進」と国際環境

 第一次世界大戦後の国際秩序と日本
 東南アジアへの経済進出
  1貿易摩擦と対日警戒感
  2漁業問題の発生・展開・帰結
 東南アジアの華僑ナショナリズムと日中関係
 「一九三六年危機」論をめぐって
  1国際連盟脱退から「無条約時代」へ
  2「非常時日本」と太平洋世界
  3「躍進台湾」と南進論
 「国策ノ基準」と「南進」政策
  1海軍と「国策ノ基準」
  2新南群島の台湾編入
  3豪亜地中海・ポルトガル領ティモール問題
 アジア主義者の東南アジア関心
  1大亜細亜協会と南方問題
  2『大亜細亜主義』に見る在日東南アジア民族主義者の発言
東南アジアのナショナリズムと日本
  1日本の東南アジア観の引照枠
  2一九三〇年代東南アジア民族主義者の日本観
   (1)インドネシア民族主義者と日本
    ■M・ハッタの訪日記録
    ■スバルジョの滞日一年
    ■スカルノの「太平洋戦争」予見論
   (2)フィリピン――M・ケソン大統領訪日と日比米関係
   (3)ビルマ――ウー・ソオ著『日本案内』

第2部 東南アジアにとって「大東亜共栄圏」とは何であったのか

3東亜新秩序論から開戦へ
 日中関係と台湾
 政策決定過程における「南進」問題
  1陸軍の南方関心
  2日蘭会商と仏印進駐
 東南アジア占領構想の基本方針
  1「重圧」受忍論
  2海軍省調査課作成の「大東亜共栄圏論」
 「大東亜戦争」開戦と戦争目的


4東南アジアと「大東亜戦争」
 基本的諸問題の鳥瞰
  1帰属問題  
  2資源問題
  3インフレ問題
  4抗日抵抗運動の諸類型
 統治形態別に見た各地域の状況
  1同盟国タイ
   (1)強いられた同盟関係
   (2)バーンポーン事件と泰緬鉄道
   (3)ピブーン首相と大東亜会議
   (4)戦局悪化とプリーディー派政権の登場
  2二重支配地域――仏印三国とポルトガル領ティモール
   (1)ベトナム
    ■日本軍の南部仏印進駐
    ■ベトナム復国同盟会とクオン・デ候
    ■開戦後の仏印
    ■仏印処理とベトナム民族主義運動
   (2)ラオス
    ■日仏二重氏支配期のラオス
    ■仏印武力処理後の地方都市
    ■プーミー・ヴォンヴィチット回想録 
   (3)カンボジア
    ■日仏二重支配期と「傘のデモ」
    ■仏印武力処理とカンボジア
   (4)ポルトガル領ティモール
    ■日本のポルトガル領ティモール関心
    ■横浜=ディリ航空路開設と総領事館設置
    ■日本軍支配とティモール人
ほか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Go Extreme

2
戦前期日本は東南アジアとどう関わったのか: 二〇世紀転換期の日本と東南アジア 一九三〇年代の日本の「南進」と国際環境 東南アジアのナショナリズムと日本 東南アジアにとって「大東亜共栄圏」とは何であったのか: 東亜新秩序論から開戦へ 東南アジアと「大東亜戦争」 「大東亜共栄圏」をめぐる嚙み合わない歴史認識: 東南アジア諸国の対日歴史認識の比較: 「殺身成仁」史観を超えて―真の「未来志向」の関係とは2022/07/04

くまパワー

1
南進政策と大東亜共栄圏を注目し、戦時中だけではなく、明治期からゆきさんから現在に至るまで長い時間を紹介し、極めて豊富の一冊である。いっぱい一次資料を分析し、たくさんの図表を作成し、また各国別で詳しい記述し、多くの研究視点もしくはアイデアをもらうことができる。日本の東南アジア占領は単なる戦争活動ではなく、長い時間をかけた南進政策の産物である。各国の場合は違うが、政策のつながりや連鎖性があり、比べて分析する必要がある。最後の参考文献と関連年表はすごく役立つだ。また戦争歌謡は何度に出てとても面白いと思う。2022/09/26

ぱにーに

0
我が国が先の大戦で東南アジアに及ぼした被害はややもすれば忘れがちになると思う。(とくに中韓に及ぼした被害に比べて)しかし、それでは過去を責めることをやめてくれた東南アジア諸国に顔向けができない。日本の中には今も東南アジア蔑視が残ることを指摘した人がいた。直近では「コロンブス」のMVが物議を醸しているが、日本は同じことを東南アジアにやっていたのである。このことを忘れてはいけない。学術書だが、日本人必読の書でもある。2024/06/15

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/19768509
  • ご注意事項

最近チェックした商品

 

同じシリーズの商品一覧

該当件数6件 全てにチェックを入れる/全てにチェックをはずす