内容説明
アラカン(60歳すぎ)の家政婦さん、ロシアでスパイ容疑をかけられる!?
KGB相手におばさん二人でどう戦う?(@@;)
何歳(ルビ:いくつ)になっても夢をあきらめない、奇跡と勇気の物語! シリーズ完結編!!
米ソ冷戦時代のロンドン。家政婦のハリスおばさんは、モスクワ旅行の富くじを当てる。ロシアなんて危険な国に行くの!? と嫌がる親友バターフィルドを力技で同伴させ、いざ出発! 実は、おばさんには秘密の計画があった。ある手紙をロシア人女性に渡すのだ。それは、国の違いに引きさかれた、若い恋人たちのロマンスのためだった。なのに、なぜかKGBにスパイ容疑をかけられ、とんでもないことに! 涙と笑いの大人気シリーズ完結編!
※本書は、1982年11月に刊行された『ハリスおばさんモスクワへ行く』(講談社文庫)を、現代向けに加筆修正し、角川文庫化したものです。原題:MRS HARRIS GOES TO MOSCOW
【絶賛の声】
「ミセス・ハリスはフィクションの偉大な創造物のひとつであり、彼女と知り合いだと感じるほどリアルで、本当に不思議な存在だ。彼女の魅力は尽きない」(ジュスティーヌ・ピカルディ)
「ギャリコの魔法に屈しないことはほとんど不可能だ」(タイムズ・リテラリー・サプリメント)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆのん
46
【シリーズ4作目】大好きなシリーズも最後の1冊。愛すべきハリスおばさん、今回はモスクワへ。お供はもちろん親友・バターフィルドおばさん。おばさんの目的はお客さんのロマンスを叶える為。他人の為に懸命になるおばさんの勇気と愛情、行動力にワクワクしながら読んだ。不可能だと思われる事に挑んでいくおばさんに『あきらめたら何も始まらない』と勇気を貰える。おばさん1人の力ではなく、おばさんを慕う人々の尽力も大きいのは、やはりおばさんの日頃の言動と、その根底にある善良さなのだろう。シリーズ全4作。とても楽しく読めた。2025/01/17
ごへいもち
10
このぐらいのファンタジーがのんびりしていていいな2025/03/24
ムーミン2号
8
ミセス・ハリス・シリーズの第4巻にして最終巻。今度はハリスさんはモスクワへ行く。出版当時(1974年)は冷戦時代で、自由主義社会からみた社会主義国家の変テコリンが多少オーバー目だろうと思われる誇張で描かれている。そのことはさて置いて、可能性0を100に転じるギャリコ魔術を堪能するに如かずで、面白く、楽しく読むことができる物語だ。キーワードは「トイレットペーパー」とだけ記しておいて、お話は読んでのお楽しみ、ということで・・・。2025/01/03
霧雨
3
ハリスおばさんが我が家にもお掃除に来てくれたら良いのに。勤勉で善良、素朴なのに妙に真理に通じている頼もしさ。地に足のついた人生なのに、ふっとモスクワ行っちゃえる軽さが最高。ハリスおばさんのように年を取りたいものだ。2025/03/31
K
2
米ソ冷戦時代のモスクワへ! ハリスおばさんと親友のバターフィルドさんは富くじで当選してしまい、モスクワへのご招待旅行に行くことに。 当時のイギリス人の目から見たロシアの印象も興味深かったです。2025/01/27