内容説明
江戸のレンタルショップを舞台に
口は悪いが情に厚い美形の娘店主が謎捌き!
読み心地満点の書き下ろし時代小説 第5弾!
「放っておけねえ。これはいつものおせっかいとは違うんだ」
「無い物はない」の看板を掲げる江戸の貸し物屋・湊屋両国出店の娘店主お庸は、
物だけでなく力も知恵も貸してくれる──
そんな噂を聞きつけて、今日も訳ありのお客が暖簾をくぐる。
夏至の日にギヤマンの杯を借りに来た男の真の目的は?
吉原の女郎が「赤ん坊を貸してくれ」と揚屋町出店を訪ねた理由は?
住み慣れた家に「幽霊が出る」ようになったことにまつわる秘密とは?
お客が求める貸し物の陰に隠れた秘密を見抜いて収めるお庸の謎捌きが痛快な、
大人気書き下ろし時代小説、待望の第5弾!
<目次>
花の宴
炬燵の中
夏至の日の客
揚屋町の貸し物
宿替え始末
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
タイ子
72
シリーズ第5弾。江戸のレンタルショップ「湊屋」支店の店主・お庸の元にまずはお庸の弟・幸太郎の大工の師匠が寝付いてしまって桜を見せてやりたいと相談に来る。無い物はないと豪語する湊屋、お庸の一大作戦が始まる。次に来たのは目の不自由な按摩稼業の宗沢。コタツを返したいが猫が怒ると。お庸がコタツの中で見たものは猫ではなく生首だった。物の怪が見えるお庸と瑞雲は部屋の中を占めている数多の生首と闘うことに。ゾクゾクとしながらもこのくだりは面白い。何でも解決するお庸にとって本店の主への想いがどうにもならないのが切なすぎる。2024/10/30
真理そら
49
口の悪いお庸ちゃんがだんだん気風のいいお庸さんになっていくのが寂しい気分だ。今回は妖しい話が多く「夏向きだなあ」と思いつつ読了。お庸、松之助、綾太郎が三人組の様になっているのが面白い。「花の宴」では懐かしい葛葉も登場して華やか。2024/09/13
baba
28
無い物は無い、江戸のレンタルショップの出店の主のお庸は、借主をめぐって謎解きが煌めく。主の清五郎との絡みが無く、あっさり読了。2025/02/23
ネムコ
19
行きつけの店が時代小説の新刊コーナーを作ってくれたので買い逃さなくなったこのシリーズ。あいかわらず、一本筋が通ったお庸さん。大名家に狙われる事もなく、旦那さんへの恋心は封印し、ちょっと色と派手さが足りない(笑)2024/10/13
み
18
さくさくと♪清五郎さんの出番が少なく…、諦められるのかな?切ないねぇ。2024/12/23




