内容説明
口は悪いが気性は真っ直ぐの江戸娘が大活躍!
痛快ホロリ、読み心地満点の大人気時代小説!
「無い物はない」江戸のレンタルショップ湊屋両国出店の娘店主は、
物だけでなく知恵も貸してくれるという評判を聞きつけて、
今日も悩みと秘密を抱えた胡乱なお客がやってくる──。
湊屋本店と江戸市中に十二ある出店のすべてを訪れた謎の翁の正体は?
慌てて借り出された五本の蛇目傘はいったい何に使われるのか?
毎夜馬小屋を訪れる怪しい影は河童? それとも亡魂?
厄介事も無理難題も持ち前の好奇心と人情で一件落着!
お客が求める貸し物の陰に隠れた事情を見抜いて収めるお庸の謎捌きが痛快な、
大人気書き下ろし時代小説、待望の第三弾!
<目次>
能管の翁
魚屋指南
五本の蛇目
野分の後
湯屋の客
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
タイ子
78
シリーズ第3弾。江戸のレンタル屋に勤めるお庸。口は悪いが気風の良さと心根は優しい女性。品物を借りに来た客がどこか不審げな感じがすると後をつけて正体を探るのが陰間(ゲイ)たちの仕事。いやいや、物を借りて後をつけられたらたまったもんじゃないでしょうよ。と、思ってはいたがこれがなかなか訳ありが当たりだと面白くなる。稲荷のお狐様だったり、死んだ遊女に祟られたり(耳なし芳一に似てる)河童が馬を襲う話とか、怪異が次々出て来るので昔話の感覚。これらをどう解決していくのかが読みどころ。続編が楽しみ!2023/08/16
真理そら
61
相変わらずお庸ちゃんは元気だけれど少し大人っぽくなったかも。荒っぽい言葉遣いがなんとなく粋に感じてしまった、慣れとは恐ろしいものだ。2023/06/25
はにこ
48
お庸の店には今回も訳ありな人々が物を借りにやってくる。霊や神様にまつわるお話が多かったかな。そしてお庸にしつこくまとわりつくお武家さん。一体何が狙いなんだろうね。綾太郎に全く気持ちが無いお庸。何か綾太郎がちょっと可哀想になってきた。命をかけて守るなんて蔭間だけど、めっちゃ男前。綾太郎と結ばれて欲しいくらい。2024/11/10
tomtom
20
お庸の口調にすっかり慣れてきてしまった。何日も見張ってまで、お庸の傷跡を見たがるその執念は何なのだろう。それにしても江戸時代の湯屋は混浴もあるし、お庸が裸を見られて泣くとは思わなかった。2023/08/16
to boy
20
江戸の貸し物屋湊店両国出店の店主を巡るちょっとした謎解き物語。「無い物は無い」店に借りに来るお客についついおせっかいを焼いてしまうお庸。なんでこんな物を借りるのかの推理が冴えていて楽しい一冊。2023/08/09
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