内容説明
――光溢れる世界の夢を見る。
家族。学校。友達。電車。バス。映画。本。
『私』は光の世界で成長し……最後に白い部屋の中で、闇に包まれた。
夢から覚めると、魔界と呼ばれる世界で小さな一体の悪魔になっていた。
「――帰りたい――」
『私』の心に広がるのは、夢で見た光の世界への憧れ。
そしてある日、目の前に現れた『召喚門』に飛び込む。
再び『私』が目を覚ますと、人間の赤ん坊として生まれていた。
そこは神聖王国。「帰りたい」と願った世界とは異なる人間の世界。
悪魔でありながら、赤ん坊の力しかない『私』は恐怖する。
自分が悪魔だということは隠し通さなければ――……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nishiyan
11
暗い獣がこの世界に呼び寄せられたことから本格的な侵攻を開始した魔族軍。魔族を討伐するために聖女認定されたユールシア、勇者ノエル、聖戦士リックたち勇者パーティと保護者2000名が旅立った本巻。第一部の最後に相応しいユルのいい加減さとデタラメな強さが満載で楽しい。暗い獣との戦いはまあ出来レース感はあったが、二人が共に歩む道を選んだのはよかった。魔族軍との戦いや黒幕の登場、姉との対峙など緊迫感のある展開が続いているのにユルが絡むと…(笑)。ドワーフのフランソワさんが強い印象を残しつつ、次巻は現代編。楽しみです。2024/06/25
ささきち
8
完結!と思っていたがまさかの第1部完結で続くらしいですよ。前回束縛系男子から来い!と言われユールシアが会いに行くよということで会いに行くわけだが・・・人間側の都合で1年以上待たされるとかちょっと可哀想だったかね?w本物の勇者パーティーを組んで魔王討伐だ!とはなるのだが、その中に王族が入ってるし心配した傭兵達も加わって数千人にまで膨れ上がりパーティーじゃなくて軍じゃないか!という珍しい勇者パーティーが結成されるw魔族側は予想外の束縛系男子を呼び出してしまったことで魔王城付近は危ないのだが脳筋には理解できない2024/09/29
八岐
7
★★★☆ 一々緩い空気が、と書かなくても十分ユールシアが喋った途端にそこだけ空気がおかしくなるの、嫌と言うほど伝わるて。ダークファンタジーの世界観の中で一人だけゆるキャラコメディのノリで生きてらっしゃる。空気が読めていないのではなく、読む気がサラサラ無いという辺りが強い。自分の世界観を周りに押し付けようともしていないので、彼女の周りだけポッカリと緩い空気になってるあたりが面白いよね。正直「彼」はもっと束縛してくると思ったので、自分が傍にいるなら好きにしろというスタンスになるのは意外だった。2024/09/03
菊地
2
勘違いものらしい滑稽さに適度な黒さとビターな味わいを加えて、「聖女」の伝説として綺麗な第一部完。 この流れでコミカライズで描かれていた2部に繋がる訳なんだろうけど、コミカライズは意識しないで第2部の小説版を展開していくのかな? まあ、何にせよ第一部の終わり方としては非常に好感が持てる一区切りの巻でした。第2部も楽しみです。2024/07/04
史
2
DevilPrincessの誕生。2024/08/07