内容説明
単位取得をめぐり、殺気立つキャンパス。民俗学者・蓮杖那智の助手・内藤三國は、最近学生たちからやたら写真を求められることに首をかしげていた。どうやら学生たちの間では、ある条件のもと撮影した内藤先生の写真を身に着けておくと、単位を落とさないという噂が広まっているらしい。そんな折、内藤は那智の命により、ある村を凶事から守るという人形〈御守様〉の調査のため、小さな山村へと赴く。しかし、そこで待ち受けていたのは、驚くべき事件だった(「憑代忌」)。歴史に不滅の名を刻みつつも、いまだ謎のヴェールに包まれた、東洲斎写楽。蓮丈那智は、古文書の調査に訪れたはずの四国で、その浮世絵の知られざる秘密へ足を踏み入れることになる(表題作)など全4篇を収録する本格民俗学ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ソラ
7
【読了】C 表題作についてどこがどう写楽につながってくるのか(読んでる最中は写楽・考というタイトルすら忘れてた)意表を突いたところから繋がってきて奥深さを感じた。2024/06/02
しゅがー
1
表題作の謎に迫っていく様が面白かった。どこをどう繋いでいくのか予想が出来なかった。恐らく知識として情報があれば辿りつけたりしたのかもしれないが、その辺の知識が無い自分はシンプルに驚けた。2024/06/02
Kai
1
想像していた写楽の登場ではなかったのでちょっと拍子抜けではありますが、中々面白かった。やはりこの方の本は知識がないものにとっては難しい。勉強してからまた読み直してみようと思います。2024/05/30