内容説明
齢80を前にホテルで昏倒。「佐藤愛子、しっかりしろ!」と自らに気合を入れ、直立不動の見事な昏倒であった。以来、血圧測定が日課となるも、高低激しく、いったいどの数値が正しいのか。血圧計に対してもムラムラと……。長生きがそんなにめでてえか、と呟く。穏やかなる老後とはいまだ無縁、自称「大佐藤」、まだまだ吠えます! 67歳を目前に書き始めた「我が老後」。傘寿を迎えても気合と気概で怒り続ける日々である。痛快過激な老後の身辺雑記。
2024年映画公開の『九十歳。何がめでたい』に連なる、痛快抱腹老後エッセイシリーズ第5弾。
※この電子書籍は2006年8月に文藝春秋より刊行された文庫版を底本としています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
128
80歳にならんとする状況でこの行動力の源はどこにあるのだろうと感じます。やはり腹にためないでいいたいことを言ってすごすのがいいのでしょう。北海道での昏倒や犬の面倒を見たりして、結構動物に冷たいようだけれど実際は愛情細やかな感じです。読んでいてもストレスがたまりません。2017/01/23
musis
12
最近ずっと佐藤愛子さんの本を読んでいる…。1つ1つのエピソードがとても面白い。こんな風に年を重ねたい。あちこちに怒り、威勢よくどんどん進む。読んでいると、疲れが和らぎ、勇気がでてくるのが不思議。誰かに怒っていても相手の人間性を否定しているようには全く感じない。読んでいて楽しくなるものばかり。基本的に根が暗い人間なので、考えても仕方ないという開き直りと陽気さを大切にして生きていきたい。2017/12/14
金木犀
2
前回読んだ一作目と比べると、年を召された様子を感じるし、題材となる着眼点も変わってきていた。だが、さっぱりとした性格は変わらず、笑みをこぼしながらサクサク読み終わった。2013/08/11
norinori
1
義父の書棚から。一つ前に読んだ「老兵の進軍ラッパ」より5年くらい降るみたいで、さらに元気よく怒ってる感じだった。老いることに抗うわけでなく、でも老け込むわけでもない。いい「我が老後」だなあと思う。2016/12/29
すえ
1
何年かぶりに、佐藤愛子女史の私エッセイを読んだのですが、相変わらずのご様子。大笑いいたしました。『我が老後シリーズ』は全く読んでいなかったので、1から順に読んで生きたいと思います♪ (★★★★☆:繰り返し読みたい本)本棚にほしいけれど、場所と金が無い(T_T)2012/04/15