内容説明
舞台は台湾へ。公安外事・倉島警部補シリーズ第7作。
警視庁公安部外事一課の倉島は、台湾の警察から研修の講師を務めるよう要請され、ゼロの研修から戻った後輩の西本と台北に向かった。
そこで倉島は、サイバー攻撃を受けた日本企業の現地法人から捜査を要請されるが、その会社のシステム担当者が殺害され、日本人役員に疑いの目が向けられる。
サイバー攻撃と殺人事件は連動していると直観した倉島は、公安のオペレーションとして正式に捜査に乗り出すが――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
184
今野 敏は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。「公安外事・倉島警部補」シリーズ第七弾、今回の舞台は台湾です。しかしながらストーリーの面白みに欠け、今一つ、本作にはのれませんでした。 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/97841639177402023/12/18
いつでも母さん
153
倉島シリーズ最新刊は、あらあら・・ゼロの研修から戻った西本君と台北に飛んでのお仕事。サイバー攻撃を受けた現地法人の捜査中に殺人事件が起きちゃった。スパイは誰?犯人は?どこの国にも嫌な奴はいるのだなぁ。そして潜入捜査・・あぁ、このシリーズは何処に終着するのだろう。2023/12/06
hirokun
49
星3 公安警察シリーズとのことで読み始めたが、内容的にはあまり公安らしくない作品。現場が台北の設定であったため、私にとっては過去に滞在経験のある都市であり当時のことが思い出された。台湾は、日本統治の過去があるにも関わらず、親日的な国であると看做されているが、本文中にもあったように外省人と本省人では家庭環境からくる文化、親日度にも大きな隔たりがあり、それが、現在の政治的な姿勢とも結びついている。どこの国においても、自分のテリトリーに異分子が入り込むことに対する恐怖感、嫌悪感は非常に強いものがある。2023/12/09
rosetta
40
★★★☆☆なんか今作はあんまり。すごく読みやすかったけどその分あっさり終わった。主人公倉島がある意味傍観者的な立場だったせいなのかも。台湾で公安捜査の講習講師として呼ばれた倉島。ゼロ研修から戻ったばかりでどうも調子のおかしい後輩の西本を連れて乗り込むが、日系企業へのサイバー攻撃、そして殺人事件。協力的な受け入れ側の劉警正や、殺人事件を捜査する反感むき出しの鄭警正らを相手に、読んでいて余計なことに首を突っ込んでいるとしか思えない捜査をすすめる。まあなんだ、息抜きの一冊か。2024/02/03
檸檬の木
24
台湾警察から警察官の研修の講師として招かれた警視庁の公安警察官が台北の警察官と共同で事件を捜査する事となる。殺人事件の被害者は、サイバー攻撃を受けていた台湾の日本企業のシステム担当者。戦う相手は日本企業を台湾から追い出そうとする勢力。日本人社長が犯人として疑われたるが、真犯人を追い詰めた。犯人は早い段階で分かってしまい単調て盛り上がりに欠けたが、サイバー攻撃の中身が上手く説明されており興味深かった。⭐︎3・52024/02/06