内容説明
“最初からロスクレイに勝てる者などいなかった。”
自らの手を汚さず冬のルクノカを脱落させ、ロスクレイ陣営の勝利はもはや揺るがないように見えた。
だが、なおもその喉笛を噛み切らんとする逆理のヒロト、黒曜の瞳。
それぞれの理想を求める混沌のなか、戦いに飢えた柳の一太刀が“絶対”を斬り拓く。
第十試合。地球最後の柳生・柳の剣のソウジロウvs人工英雄・絶対なるロスクレイ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠る山猫屋
45
強さの極みへの執念のみに生きるソウジロウ。そして“絶対なる”ロスクレイ。黄都の守護神として民に愛される彼は卓越した人心掌握術と政治力による策謀を駆使し、さらに遠隔魔術による絶対的な優位性を保持し六合上覧を支配していたはずだった。一度は挫いた筈のヒロトが再度繰り広げたか細い糸に絡め取られ、ソウジロウとの試合に臨むはめに。それでもロスクレイは最期まで無私の英雄だったよ。上覧試合で生き延びた修羅たちも、まだ牙は抜かれていない者多数。ユキハルの箱の中身に衝撃、アイツだったか。黄都すでにボロボロ。2024/03/04
イツキ
5
ソウジロウの戦いへの執念とロスクレイの人族の平和への執念がひたすらに凄まじく圧倒されました。少しずつ登場人物たちが退場していき、そして暗躍していたものが表に出てきたり、ここで動いていた者たちが合流したりと六合上覧の決着も含めこの先の展開がどんどん読めなくなっていて続きが気になるところです。2023/10/21
sugsyu
3
冬のルクノカとの大戦争から一転、人間・ロクスレイVSソウジロウ戦を中核とした地味で陰湿極まる策謀戦。この世界の官僚とか絶対やりたくねぇ~。前近代なのに霞が関よりブラック確実。なんでこの期に及んでどの陣営とも無関係に市街地でバイオテロする魔王自称者とかが出てくるの!?全然手段を択ばない英雄同士の極限殺し合いがたまりません。もぉ誰もなにも制御できなくなってない?そして終章の「彼女」の復活は喜ぶべきか更なる混沌に戦慄すべきか…アレが騎乗する新たなカタクラフト=超重兵器とは…?2023/10/17
ケロたん
2
陰謀渦巻く中、絶対vs柳生2024/02/23
Hisha_maru
2
毎巻1試合は進めてくれるのがありがたい。今回はさすがにどちらかが圧勝する展開になるんじゃないかと思ったら、いつも通りのヒリつく展開だった。ただ、裏切ったり、手を組んだりが激しくて、陣営ごとの目的とメンバーがどうなっているのかが正直あまり把握できていない。。。2023/11/04