内容説明
あらゆる思惑が交錯し、儚い結末となった第五試合。
次なる第六試合は、窮知の箱のメステルエクシル及び奈落の巣網のゼルジルガ。
彼方の兵器を駆使するだけでなく、無限に再生し蘇るたびに己の死因を克服する最強のゴーレム。
誰も全貌を掴めぬ伝説の諜報ギルド“黒曜の瞳”の面々と上覧開始前から謀略の糸を張り巡らす道化師。
無限の破壊と無数の謀略、果たして勝つのは――。
そして、世界に潜在していた異形が姿を現すとき、修羅たちの戦いはさらなる混沌に包まれてゆく。
全員が最強、全員が英雄、一人だけが勇者。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠る山猫屋
47
暗闘に継ぐ暗闘の5巻。最強の一角メステルエクシルを討ち倒す策略があったとは。諜報ギルド・黒耀の瞳が繰り出す命懸けの奇策。裏切り造反、二重取引。権謀術数の積み重ねは、諜報ギルドや黄都側だけの専売特許ではない。白骨最速のシャルクと巨人射手メレの激しく熱い試合を経て、とうとう“恐ろしい”勇者が姿を現す。なんなれば魔王の死に様も。こりゃ恐ろしいわ。罠や知略の果て、善良なる異邦人ヒロトの慟哭が谺する。2023/11/24
サケ太
18
進む六合上覧。陰謀が張り巡らされ、目的達成のために各勢力が動く。各キャラへの好感度アップが止まらないから困る。ゼルジルガ、メレ、カヨン、ケイテ。敗者にも命があるなら、その先がある。本当の勇者が現れても、戦いが終わらない。今回もやられた。2022/11/30
イツキ
6
どちらかというと試合よりは裏での暗闘がメインでした。圧倒的な組織力を誇るジギタ•ゾギの軍と、吸血鬼ならではの力を持つリナリスの黒曜の瞳の戦いは結末が全く読めずハラハラさせられながらも非常に面白かったです。本物の勇者の正体も判明し本筋も、世界観の根幹も分かりそうで盛り上がってきていますし次の巻で第二部が完結ということでとにかく続きが楽しみです。メレの陣営が裏表もなく一番好感が持てて熱くなれたように思います。2021/12/11
史
4
陰謀、戦い、陰謀、戦い、陰謀、戦い。2021/10/22
サンライズ
4
作品の根幹である本物の勇者の正体がついに明かされる巻。勇気がある者では絶対に魔王は倒せない、勇気あるものという勇者の定義に一切当てまはらないからこそ本物の勇者足り得たという展開は面白い。それはそうと、彼が本物の勇者であることが今後どれくらい話を面白くしてくれるのか疑問なのと、また、5巻にもなるともともとの情勢の複雑さによるわかりづらさが極まってきたこと、また、無敵無双の強者同士のぶつかり合いという凄みが薄れてこじんまりしてきたなというのが正直な感想。2021/09/26