内容説明
下座見――登城する大名家がどこかいち早く判別する門番の下役のこと
江戸城大手門で騒動!
野良犬と子供が城中に。
一途な子供たちを守る目付筆頭は報われるか。
怪我人も出て責任は誰に?
門を守る大名は老中の子息。
子供らが親の名を告げぬ謎。
十左衛門を目の敵にする、若年寄の思惑と評定の行方。
幕府武威の象徴でもある大手門で、よもやの事件。鑑札なしには通過できないそこを、野良犬と犬を追う子供二人が警固の門番らを抜けて城中に。門番は古参の譜代大名家が交代で務める大役だが、今は老中首座の子息が任されていた。さらに、くだんの子供たちを目付筆頭の妹尾十左衛門が預かったことから、なぜか五手掛の評定まで聞かれてしまい、事件はあらぬ方向へ……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
60
「下座見」という役目を初めて知った。確かにそういう役割の人がいないと登城の時の礼儀の示し方が難しいだろうなあと思った。目付の筆頭・妹尾十左衛門の家の若党・路之介は父の罪に連座して15歳になると島流しになる身の上なので、その時が来たらどうするんだろうと密かに心配していた読者である。今回はいよいよ路之介が15歳まであと2カ月という状態になって、やっと身の振り方が決まった。魅力的なキャラだったので今後も登場してほしい気がする。2023/05/04
ごへいもち
11
お気に入り。下座見の子の健気さ😢2025/03/28
goodchoice
2
下座見なんていう役割の人がいたとは知らなかった。江戸時代ならではと思う。十左衛門が勘定奉行にという出世話も収まったようで何よりだ。2023/06/12
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