内容説明
今宵、誰がために星は輝くーー。
獣人事件の収束から1年。
砂塵渦巻くこの街で、ふたたび騒乱が起ころうとしていた。
「この警護任務は大任よ。こんどこそかならず式典を成功させなければならないのだもの」
「また悪い予感か? お前の勘はよく当たる。なにもなければいいがな……」
謎に包まれた連続食人事件の勃発。
延期開催される150周年記念式典。
「かつてこの地をおとずれた、盟主たちの祖〈Dの一団〉」
「彼らがこの地に根を差し、大陸一と呼ばれる大都市に発展させ、象徴として作られたものが、この中央連盟です」
「さあ、みなさまで祝おうではありませんかーーこの偉大都市の、栄えある150周年を!」
熱気に包まれる舞台を見下ろすは、市民、粛清官、円卓の盟主たち。
そして、たったひとりの星の夜。
「みなさん、とっても盛り上がってくれているのね! ぜひ聴いていって。このわたし、ノエル・シュテルンの歌をーー!」
祝宴の終幕を飾るは、この街の”歌姫”のステージ。
その背後に蠢くは、宗教徒たちの黒い影。
「ーー楽園殺し」
「ああそれも、貴女の望みであるならば……」
ーー今宵、偉大都市史上最大の祭り(フェス)が幕を開ける。
※「ガ報」付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
21
獣人事件の収束から1年。延期されていた150周年記念式典が開催されることになった偉大都市で、謎に包まれた連続食人事件が勃発。砂塵渦巻くこの街で、再び騒乱の気配が色濃くなってゆく第三弾。謎多き粛清官ボッチのバートナー・シーリオの知られざる過去。偉大都市の歌姫ノエルと父である中央連盟の盟主の一人クルトとの確執。そして祝宴の終幕を飾る歌姫のステージの背後で蠢く宗教徒たちの黒い影。突如始まった狂宴に様々な思惑が入り乱れるがゆえに後手に回る粛清官たちという構図、待っていた結末には絶望しかなくて続刊が気になります…。2023/09/16
Pustota
4
待ちに待った新刊。4巻を待ってからまとめて読むか迷ったけど、我慢できず。ある人の驚きの過去から始まり、お馴染みのメンバーの成長や活躍、賑やかな後輩や魅力的な歌姫の登場、そして飛び切りヤバい敵とまさにお祭りみたいに盛り沢山で最高に楽しい。続きが待ち遠しい。2023/09/23
どどんぱー
2
前巻から間が開いたが、久しぶりの大乱闘の感じが楽しかった。が、最後のおわりかたが最低だ。どうも次作と上下巻という感じで、この巻だけでは完結しないのが超悪。まあ、次読むけどね。2024/10/02
モルガナ
0
個人的には1・2巻よりは面白い。 ただ新キャラのライラがとにかくうざい。思い込みで突っ走り周りに迷惑を掛けるし、頭が悪すぎてイライラするし、言動もうざいし、喋り方もうざい。先輩に可愛がられているキャラとして書かれているが、こんな奴リアルにいれば迷惑がられるかうざがられるだけだろとしか思えない。作者はアホの子ほど可愛い系のキャラとして書いているのかもしれないが、ただうざいだけ。5巻(新章)ではガチで消えてて欲しいキャラ。2023/11/29