内容説明
日織(ひおり)が皇位を全うすることを願い、悠花(はるはな)は「妻」の座を捨て、龍ノ原(たつのはら)を出立した。女として生きた姿を護領衆・悠火(ゆうび)に変えて、龍ノ原の北に隣接する逆封洲(さかのほうしゅう)へと潜入する。そこは若き国主・末和気(すえのわき)が治める豊かな国。だが、政(まつりごと)は、母の遠音(とおね)が牛耳っていた。日織が隣国との関係を築けるよう、知謀の才を尽くす悠火。しかしその頃、日織に不津王(ふつのおおきみ)が皇尊(すめらみこと)の譲位を迫る一触即発の危機が襲う!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あっか
49
新刊。龍ノ原を出奔した悠花、追いかけたくとも不津王の侵略に備えなければならない日織。悠花を迎えた逆封州国主・末和気の成長、逆封州の決着。反封州の侵略に対抗する術を編み出さなければならない日織に、不津王の大きな誤算。今巻も分厚くて盛りだくさん!!読み応えがありました。龍ノ原の行く末がどうなるのか、次巻もめちゃくちゃ楽しみ。今巻が『双飛の闇』、次巻は『双飛の暁』。次巻は色々な人にとって、希望がいっぱいだと信じたい。2023/09/11
papako
41
悠花立つ!の巻。遠音の逆封州へ乗り込み、国主の和気に近づく悠花。何をするにも日織のため。健気な妻ではなく夫だわ。遠音の怖さが際立つけれど、和気の決断にホッとしてしまった。これで逆封州は日織の味方になれるか?不気味な不津王の動きも気になる。どうなる日織!2024/01/07
kagetrasama-aoi(葵・橘)
38
「龍ノ国幻想」第五巻。ここで終る?あんまりじゃない!でも副題を見ると五巻が「双飛の闇」で六巻が「双飛の暁」。対になった上下巻という構成。と言うことで詳しい感想は六巻で。それにしても不津王、最初は日織の対抗人物としてかなり良いライヴァルと思っていたら、読むに従って酷い男だなぁ!と認識が変わってゆき、今巻では気の毒な男として哀れみさえ感じてしまった。六巻では日織、悠花の二人のこれからを楽しみに読むけど、不津王に某かの救いがあって欲しいと思ってしまう。2024/02/28
よっち
30
女の身でありながら皇尊として認められた日織。その立場を全うしてもらうため、悠花は「妻」の座を捨て龍ノ原を出立、それぞれの運命が再び動き出す第五弾。もう戻らない覚悟で己の髪を切り擬態姿も捨て去って、護領衆祇従の悠火と名を変えて逆封洲へと潜入する悠花。今は附孝洲に身を寄せて依然として日織を認めず、皇尊として龍ノ原に立つことを画策する不津王とそれをそそのかす目戸。覚悟を決めた悠火が再び日織と出会う日が来るのかも気になるところですが、不津王の決断がどのような結末を迎えるのか、ここからの動きが気になるところですね。2023/08/28
み
20
逆封洲のお話しがメインながら、最後の方で龍ノ国が、大変なことに!次に進みます。お二人の再会はあるのか??2024/02/18