内容説明
南町奉行・筒井和泉守政憲に内与力として召し抱えられている沢村伝次郎。伝次郎に難事件の探索が命じられた。年寄りだけが住んでいる家や商家など、弱い者ばかりを狙った押し込み強盗の事件を解決せよとの命がくだった。怒りを以て探索にあたる伝次郎も、手掛かりがなく暗中模索。旧知の同心・松田久蔵とともに難航していた探索が、あるきっかけで大きく動く。そして、泣けるラストが待つ!「隠密船頭」シリーズ、待望の第十一弾。
感想・レビュー
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やま
54
剣客船頭、伝次郎の活躍の物語です。南町奉行所の定廻り同心であったが同心を辞め、生計のために船頭になっていたが、名奉行との評判の南町奉行・筒井和泉守政憲(まさのり)に呼ばれて、内与力格に抜擢された沢村伝次郎の人情剣戟物語です。伝次郎は、手先の与茂七の助けをかりて悪党を退治します。此度は、空樽問屋「熊野屋」が火事に逢い店を閉めたため仕事を失った浅吉は、金になる仕事があると口入屋に紹介された先が、盗賊「惣五郎の一味」でした。2024/08/02
ひさか
14
2023年8月光文社時代小説文庫刊。書き下ろし。シリーズ11作目。悪党捕縛に動く伝次郎だが、なんとなく解決して行く展開で、あまり面白くなかった。与茂七が投げた仕込み棹で、悪党を仕留めるシーンは良かった。2023/09/27
goodchoice
1
伝次郎を中心としたチームの調べは心地よく、鉄板の筋立ても楽しめる。稲葉さんの手腕は高まっている。2023/12/23
犀門
1
No.064★★★★☆2023/09/06