内容説明
「お前は俺のーー贔屓筋【ファン】なんだろ?」
推し愛溢れる衣装係と天才舞台役者が繰り広げる、契約結婚ラブストーリー開幕!
【あらすじ】
文化が艶やかに花開く帝都の新帝國劇場。仕事に燃える小野寺紬【おのでらつむぎ】は憧れの大スタア様の衣装見習いとして奮闘していた。だが、舞台では神々しい月城蓮治【つきしろれんじ】は超傍若無人の俺様野郎。耐え難い日々に加え、借金を抱えた両親のため、『良家のご子息』との縁談へ臨むとーー相手はまさかの蓮治!? 眠れない彼の「膝枕係」として婚姻することに。「お前は俺のーー贔屓筋【ファン】なんだろ?」さらに封じた本心まで見透かされて……この結婚どうなる!? 推し愛溢れる衣装係と天才舞台役者の契約結婚ラブストーリー開幕!
著者について
●沙川りさ
東京都杉並区生まれ。2019年、第5回角川文庫キャラクター小説大賞《優秀賞》を受賞し、同作を加筆・改題した『鬼恋綺譚 流浪の鬼と宿命の姫』(KADOKAWA)でデビュー。著書に『贄の花嫁』(KADOKAWA)シリーズがある。脚本家としても活動している。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ツン
72
設定が甘い感じはするけど、(そういう意味じゃないけど)甘いのを読みたかったのでよかったです(笑)2023/08/15
真理そら
50
帝都の新帝国劇場の看板役者・月城蓮治の衣装係見習い・小野寺紬の物語。「沼」にはまるほど入れ込んだ「推し」のそばで舞台以外の姿も見られるので憤慨したりうっとりしたり紬ちゃんの心は忙しい。政略結婚物だけれどお仕事小説の要素が強く楽しめる物語だった、もうすこし「帝都」感があればもっと良かったんだけど…。2023/08/03
キビ
6
いつの時代も、推しに向かう力はすごいものがあって素敵だ。大正浪漫というのか…そんな雰囲気も良かった。ガッツリ読むのも楽しいけど、ライトノベルをさらりと読むのも楽しい。2023/12/02
ごま麦茶
5
推しの舞台役者と同じ劇場で衣装係見習いとして働く紬。でも、推しの蓮治は超傍若無人の俺様野郎だった上に、借金を抱えた両親のために彼と契約結婚しなくてはならなくて…。タイトル的に好きだろうなと思っていたら、案の定大好きなお話でした(笑)蓮治の我儘やその他の苦難にも前向きに立ち向かい、でもいくら蓮治が傍若無人野郎でもファンだった心は捨てきれずな紬が可愛くて、鈍いところもまた可愛くて。こんなにも一途に夢中になれるものがあるって本当に羨ましいです。お仕事小説としても面白かった。2023/11/09
よもぎ
1
推し、という言葉自体は最近出来たものだし、推し活も一般的になったのはここ数年だと思うけど、その行為自体はずっと昔からあったことだし、大正時代の人たちも今のわたしたちと同じように推し活を楽しんでいるのが面白いなって読みながら思いました。契約結婚モノとしても関係性の変化は楽しかったですが、少しアッサリしていたかなというところもありました。でもお互い抱いていたものを考えたらアッサリ納まってしまうかも、と納得もします。お仕事の描写が多かったのでテンポよく読めました。2023/12/10