内容説明
警視庁捜査一課・吉敷竹史の許に、一枚の異様な現場写真が届いた。それには、三重県の観光名所・二見浦の夫婦岩で、二つの岩を結ぶ注連縄に、首吊り状態でぶら下がった中年男の死体が写っていた。しかも、死体の所持品の中から、吉敷が数日前、酒場で知り合った京都在住の小瀬川杜夫の名刺が……!? 本格推理の鬼才が圧倒的筆力で描く、トリック&サスペンス!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
90
【吉敷竹史シリーズ】第10弾。〔再読〕三重県の観光名所で発見された殺害遺体から、吉敷刑事が数日前に酒場で関わった、京都の会社員の名刺が出てくる。タイトルから期待するほどの意外なトリックが在るわけではないのが、不満と言えば不満。中心となる主婦の目線で物語が語られているので、吉敷刑事の活躍場面は自然と限られる。謎解きとしては解りやすく、前例が直ぐに浮かんでしまうのが勿体ないが、人間関係の怖さを描く物語としては引き込まれて読んだ。ある意味当時としては興味深い問題だと思うが、男の自分としては嫌な感覚が残される。2021/02/23
coco夏ko10角
28
吉敷竹史シリーズ。輝子による陽子論がすごいなぁ。トリックの重要な伏線があるかも、と途中までちゃんと読んでたけどいつの間にか流し読みしてしまった。この愚痴にじっくり読むのはちょっと…。吉敷の出番は少ないけど犯人にはっきり言うのがかっこいい。2021/01/17
かるん
22
女怖すぎ。こういう人間関係にはゾッとする。犯人のクズっぷりが徹底しているのは良かった。吉敷の出番が少なかったのは残念。2015/02/05
LUNE MER
16
夫婦というものの嫌な面を濃縮して抽出したものを突き出されている感じのする話。男性の嫌悪感を掻き立てる妻と女性の神経を逆撫でする夫。これは「妻のトリセツ」「夫のトリセツ」で可愛らしく描かれていた異性側から見て共感不能な男女の特質を着飾ることなく描写したものとも言えるかも。今回はトリックというか起きている事象が分かりにくく、なんとも言えない読後感。もしこれが御手洗シリーズだったら精神疾患からくる妄想としか思えない陽子の話も実はロジカルに説明できる実際の出来事で…なんて展開になりそうな、眩暈しそうな一編。2020/06/24
Clean John
13
人間は変わっていくのか、それとも元々備わっている醜さが年を経て浮き出てくるものなのか、はたまた突然変異して「分裂」するのか、心の移り変わりの儚さをうまく表現している作品。吉敷っつぁんの出番は少ないが、やはりやる時はやる男。2017/09/26
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