内容説明
果てなき欲望の海原を食って食らって突き進め! 偏屈な食いしん坊作家・千早茜による、「体にいい」の呪縛を解く異色の食エッセイ。シリーズ第3弾となる本作では、京都を離れ、初の東京ひとり暮らしへ……。“知らないこの街で、これから好きなものを探していける。食の海を渡るための、はっきりした好き嫌いの羅針盤も持ちあわせている。さあ、どこまで自由になれるだろう。”(本文より)――40年ずっと嫌厭してきたIHと仲良くなれるのか?(「コンロのT-1000」)。横浜中華街で肉汁過多の極北に出会った(「中華街の粉仕事」)。10代の息苦しさから救ってくれた雨とココアとビスケット(「雨と神様の物語」)。ほか、書き下ろし含む全30話。
目次
東の食の海原へ
コンロのT-1000
台所のドッペルゲンガー
先祖返り
めんつゆはデニム
焼いてから
布団のスープ
パーフェクトワールド
土地のレッテル
海老の頭
川の底
ブラックランチボックス
ロシアンルーレットで食欲爆発
包んで包んで兵馬俑
ケーキの故郷
食べものの重み
乾物のつぶやき
恋と「サッポロ一番」
香箱蟹とそぼろカレー
狐色の丼
夢の食事
夜の江戸ピクニック
中華街の粉仕事
山形編(前編)
山形編(後編)
ぬぐい菓子
雨と神様の物語
生クリーム絶対主義
腹以外を満たす食
輝く朝ごはん
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