内容説明
60歳なんてまだまだ老け込む歳じゃない。俺たちはもっとバリバリやれまっせ?!という、人生100年時代にぴったりの警察小説。普通の企業に雇用延長制度があるように、大阪府警も定年退職を迎えた刑事たちを再雇用警察官として活用している。昇給昇任とは無縁、退職金も無し給料半減という条件だったが…。共助課などで活躍した熱血刑事だった安治川信繁は新設の消息対応室に配属された。冷静沈着な室長の芝、似顔絵警察官として手腕を発揮する新月良美とのタッグで、消息不明届を出された案件に事件性があるかないかを見きわめるのが主たる任務。あくまで裏方的な活動を強いられるのが消息対応室。しかしいつの間にか事件捜査の最前線で重要な活躍をしてしまっているのは、全国各署を結ぶ安治川コネクションに依るところが大。定年退職まで地道に築き上げた人脈と鍛え上げた刑事の勘が、一見ただの一般行方不明者と思われた事案の背後に潜む闇を暴く!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
座敷童
10
およそ事件性のない不明者届。そこから少しの違和感を元に事件性を見つけ、解決に導く。素晴らしい洞察力と行動力。 芝室長が大きく変わった。頼もしい上司になってきた。2023/03/10
hiyu
5
究極と言ってよいものか悩ましい点もあるが、特に3話目は業の深さがにじみ出るようなそういう印象であった。地道に真実を見極めていく様は非常に好みではあるが、捜査に当たる方々は非常理とも思える状況にどう折り合いをつけているのだろうか。そっちも非常に気になった。2023/06/21
ドットジェピー
5
面白かったです2022/11/11
のん
3
姉小路作品は署長刑事シリーズを以前読んだ記憶。今作も中之島、四天王寺と大阪の名所が登場。一般行方不明者なのか特異行方不明者なのか…どちらにしてもドロドロした愛憎劇が。図書館の本。2022/12/11