内容説明
歴史の中で読み継がれた魏晋の古典の新訳注書。条ごとに原文、読み下し、語注、現代語訳、くわしい解説からなり、大変よくわかる決定版。乱世にレトリックで拮抗した人々を活写するエピソード集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アカツキ
10
この巻は学問に関する言動、剛直な人物、冷静沈着な人物、人物評にまつわるエピソード集。前巻から引き続き西晋東晋時代の話が多い。東晋王朝の簒奪を狙う桓温が傀儡として選んだはずの司馬昱に一本取られる話、そんな桓温の懐刀・郗超が死に際に父親に密書の束を入れた小箱を残す話が好き。郗超の怜悧だけど身内には愛情深い性格にときめく。2023/01/30
garyou
0
「複雑に屈折したパーソナリティの持ち主」なんてな解説があつたりするが、さうでない人つてゐるのかな。ここに出てくる人々も、こちらの話では持ち上げられてゐるがあちらの話ではけなされてゐる、なんてなことがしばしばある。世の中さうしたもの、といふ書なのではないかなあ。「うまいこと云つたもん勝ち」みたやうなところが好きだなあ。2014/05/16