幻冬舎文庫 神奈川県警「ヲタク」担当 細川春菜３ 夕映えの殺意

著者名：鳴神響一【著】

幻冬舎（2022/07発売）

• ISBN：9784344432109

内容説明

捜査一課の浅野が美貌の新米刑事を伴って専門捜査支援班にやってきた。捜査が難航している二件の事案への協力を春菜に要請したいという。その打ち合わせの最中、聞き耳を立てていた春菜の同僚の葛西が、二つの現場はいずれも人気アニメの「聖地」で関連性があると言い出した。そのひと言で軌道修正された捜査は思わぬ方向へと進展してゆき……。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[海猫]

シリーズ3作目はアニメの聖地巡礼を扱ったお話。これまでの事件は、知らない世界を覗き見る面白さがあった。でも今回はちょっと違う感じ。私はアニメ好きなので、作中で出てくる作品はだいたい観ている。巡礼まではしないので興味深い話がワンサカ。「ソードアート・オンライン」って仮想空間のイメージが強かったけど、現実世界のパートは聖地になっているのか。「ラブライブ！」の聖地を調べていくと意外な真実が見えてきて面白い。各作品のファンが読んでも嫌な気分にならないようバランスも取ってある。次はどんなヲタク世界を見られるのかな？

2022/07/15

[さっちゃん]

シリーズ3作目。今回は「ラブライブ！」の聖地で起こった殺人事件の捜査でアニメ、とりわけ「聖地巡礼」に詳しいヲタク達の知識を借りることに。たくさん観るわけじゃないけど私もアニメは好きだから蘊蓄は読んでいて楽しい。ただ、ヲタク協力員の知識がないと解けない事件ということでもなさそうだったのが残念。もう少しヲタクならではの視点や行動原理が謎解きのカギになると、もっと協力員を活かせそう。ヲタクの膨大な知識を楽しむミステリ仕立ての雑学本として楽しみなシリーズ。次は何のヲタクだろう？

2022/09/13

[なっぱaaua]

シリーズ３作目。今度はアニメの聖地で起こる殺人事件。ラブライブは残念ながらよく知らない。春菜が女子高生にみ間違えられるほどの童顔という設定は今巻もあまりいかされていない。今回の推理も偶然からの解決となるのであっさり感は否めない。ただ春菜の活躍は以前よりも大きくなっている。鉄道、温泉ときてアニメの聖地。マニアの方の探求心と記憶力は本当に凄いと思う。個人的には無駄知識となるものも多いが、大好きな人にはたまらないだろう。康長がヲタクたちを軌道修正しようとする姿はよく理解できる。

2022/07/29

[Kanonlicht]

特定分野のヲタクの知見をもとに事件を推理するシリーズ第三弾。ついにヲタクの本丸といえるアニメの出番。「聖地」に的をしぼったのはジャンルがあまりに幅広すぎるからと思われる。事件の鍵となる「ラブライブ」を中心に、現実のさまざまなアニメのタイトルが出てくるも、過去2作よりマニアック度はやや低め。相変わらず読者に推理はさせてくれない模様。

2025/04/02

[坂城 弥生]

聖地巡礼は詳しくないけど、アニメは好きなので知ってるアニメが沢山!!とテンションが上がりました。事件の方は悲しい…春菜が彼女の救いになってくれたら良いなぁと願う…

2022/12/12