内容説明
モントクレアのゴールドマン家の息子であるぼくは、ボルティモアの裕福なゴールドマン家に憧れていた。身体の弱い息子ヒレルと、伯父たちが引き取ったスポーツ万能のウッディという少年は兄弟のように暮らし、ぼくもそこに加わってトリオのように過ごしていた。そこに難病を抱えた少年スコットがヒレルたちの学校に転校してきた。彼の姉が美少女アレクサンドラだった。ぼくたちトリオの関係は少しずつ危ういものになっていく。そして、スコットの死、伯母の死。少年たちの成長、挫折、恋、葛藤。そして親族間の行き違い……。悲劇の真相とは?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆのん
73
上下巻600頁超を読んで感想となると、とにかく面白かった!の一言に尽きる。地位も名誉もお金もあり、敏腕弁護士の夫、美人女医の妻、頭脳明晰な長男とスポーツ万能でハンサムな息子同然の若者…。順風満帆なゴールドマン家に襲いかかる悲劇はたった数年で全てを無くすまさに『悲劇』である。いつから歯車は狂い始めたのか。思わず『もうやめて』と呟いてしまう『悲劇』の物語…なのに面白くて読むのをやめられない。2022/03/25
白玉あずき
46
面白いかと言われれば、まあ面白い。謎が解明されるまでのドキドキは確かに一気読み。しかし残念ながら感情の満足感はなかった。アメリカ社会にあるこのマチズモと拝金主義にはうんざりです。宗教に裏付けされた倫理観とかはもう無いのかい。親子の愛情や世間の評価とか、嫉妬と妬みで崩壊するボルティモアのゴールドマン一家。人としての智恵が欠落してる・・・・ウォールストリートとアメリカンフットボールが登場すると、大抵がっかりしてしまう。2022/05/16
kagetrasama-aoi(葵・橘)
42
「ゴールドマン家の悲劇」下巻。エピローグで書かれていることが、ぼく(マーカス)が語りたい全てなのかな…と思いました。 “悲劇” はヒレル&ウッディのあの事件なんでしょうが、そこに至るまでの様々な出来事、親族間でのちょっとした行き違いからの疎遠とか、お金の話、教育環境、いじめetc.一つ一つが十分に “悲劇” だと思いました。特に親にネグレクトされたことが、後にどれだけの負の感情(嫉妬を含めて)を生んだことか!家族史として読み応えありました。面白かったです。2022/11/02
本木英朗
30
ぼくと両親は質素なゴールドマン家、父の兄で弁護士の伯父夫婦と息子ヒレル、そして息子同様に暮らす少年ウィッディの一家は裕福なゴールドマン家。ぼくは伯父一家に憧れ、入りびたっていた――という下巻である。……と言っても、本当に過去と現在(それも幾重にも!)が次々と話されてしまい、ただただ読むしかないのよね、俺にとっては。さすがはジョエル・ディケール先生である。大満足でした。……ちなみにデビュー作『ハリー・クバート事件』も、2回目に挑戦かな。1回目よりも面白いだろう、うん。2022/06/28
みなみ
27
ゴールドマン家の悲劇の真相がようやく明らかに。恋愛関係のご都合主義なところは気になったものの、伏線が綺麗に回収されたので読後感は良かった。「その人を尊敬できるかは経済力とは関係ない。その人に品位があるかどうかだ」「悲劇は避けられないが、結局のところ、それ自体にたいした意味はないんだ。大切なのは、その悲劇をどうやって乗り越えるかということだ」という言葉が心に残った。2025/07/25
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