創元推理文庫<br> ゴールドマン家の悲劇 下

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創元推理文庫
ゴールドマン家の悲劇 下

  • ISBN:9784488121075

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内容説明

モントクレアのゴールドマン家の息子であるぼくは、ボルティモアの裕福なゴールドマン家に憧れていた。身体の弱い息子ヒレルと、伯父たちが引き取ったスポーツ万能のウッディという少年は兄弟のように暮らし、ぼくもそこに加わってトリオのように過ごしていた。そこに難病を抱えた少年スコットがヒレルたちの学校に転校してきた。彼の姉が美少女アレクサンドラだった。ぼくたちトリオの関係は少しずつ危ういものになっていく。そして、スコットの死、伯母の死。少年たちの成長、挫折、恋、葛藤。そして親族間の行き違い……。悲劇の真相とは?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆのん

72
上下巻600頁超を読んで感想となると、とにかく面白かった!の一言に尽きる。地位も名誉もお金もあり、敏腕弁護士の夫、美人女医の妻、頭脳明晰な長男とスポーツ万能でハンサムな息子同然の若者…。順風満帆なゴールドマン家に襲いかかる悲劇はたった数年で全てを無くすまさに『悲劇』である。いつから歯車は狂い始めたのか。思わず『もうやめて』と呟いてしまう『悲劇』の物語…なのに面白くて読むのをやめられない。2022/03/25

kagetrasama-aoi(葵・橘)

42
「ゴールドマン家の悲劇」下巻。エピローグで書かれていることが、ぼく(マーカス)が語りたい全てなのかな…と思いました。 “悲劇” はヒレル&ウッディのあの事件なんでしょうが、そこに至るまでの様々な出来事、親族間でのちょっとした行き違いからの疎遠とか、お金の話、教育環境、いじめetc.一つ一つが十分に “悲劇” だと思いました。特に親にネグレクトされたことが、後にどれだけの負の感情(嫉妬を含めて)を生んだことか!家族史として読み応えありました。面白かったです。2022/11/02

本木英朗

30
ぼくと両親は質素なゴールドマン家、父の兄で弁護士の伯父夫婦と息子ヒレル、そして息子同様に暮らす少年ウィッディの一家は裕福なゴールドマン家。ぼくは伯父一家に憧れ、入りびたっていた――という下巻である。……と言っても、本当に過去と現在(それも幾重にも!)が次々と話されてしまい、ただただ読むしかないのよね、俺にとっては。さすがはジョエル・ディケール先生である。大満足でした。……ちなみにデビュー作『ハリー・クバート事件』も、2回目に挑戦かな。1回目よりも面白いだろう、うん。2022/06/28

星落秋風五丈原

25
下巻でやっと全貌が明らかに。2022/05/13

アプネア

23
家族とか夫婦、恋人などの関係性って、日々の積み重ねだから。普段は意識しないけど、「あれ?なんでこの関係こんなことになったんだろう?」って、こんなの誰にでもあると思う。この作品は最悪の事態が起きてからと、起こるまでを、重層的に描く構成で、読み手はずっと、「一体どこで間違えたんだ?、どこの時点なら引き返せた?」ということを考え続ける。わかりやすい因果関係に落とし込まれず、明白な答えはない。ただ、誰もがちょっとずつ悪く、いびつな掛け違いがある。妬み嫉みっての感情はほんと厄介だ…。2022/06/03

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