内容説明
作家であるぼく、マーカス・ゴールドマンは2012年、映画化権料で買ったフロリダの別荘に新作を書きにやって来たが、そこで思いがけず、かつての恋人アレクサンドラと再会する。彼女とぼくは、ある出来事のせいで別れたのだった。それはぼくと従兄弟と伯父夫婦の関わる悲劇だった。ぼくと両親のゴールドマン家は質素なゴールドマン家、敏腕弁護士の父方の伯父夫婦と息子ヒレルとウッディの家は裕福なゴールドマン家。『ハリー・クバート事件』で衝撃的なデビューを飾った著者の第二作。ゴールドマン家を襲った悲劇とはいったい何だったのか?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆのん
59
ゴールドマン家の兄弟。片や敏腕弁護士で裕福。片や恐らく平均的な家庭のだろう。双方の息子、所謂従兄弟同士と、ゴールドマン家に住んでいるかつて施設にいた少年。どうやら何かしらの『悲劇』がゴールドマン家に起こった様だ。上巻ではその『悲劇』の内容までは明かされていない。3人の少年時代を細かく描かれていて、とても楽しく読んでいるのだが、『悲劇』にどのように繋がっていくのが、『悲劇』とはどんなものなのか早く知りたいの焦らされている。語り手である作家と元カノとの再会も何か意味があるのか、ないのか…。早速下巻へ。2022/03/22
kagetrasama-aoi(葵・橘)
42
「ゴールドマン家の悲劇」上巻。作家であるぼく、マーカス・ゴールドマンが語る家族史に引き込まれます。ぼくと両親のゴールドマン家は質素で、伯父夫婦のゴールドマン家は裕福で。マーカスの敏腕弁護士の伯父さんへの憧憬が凄過ぎる。遠くで憧れているだけならまだしも、頻繁に交流することで、色々摩擦が起きて!確かに “悲劇” へと導かれて行くのが行間からも感じられる上巻。下巻、読みます。2022/11/02
星落秋風五丈原
35
仲良し3人組に年上の女性が加わって過去に何かが起こって離れ離れになったことがわかる。でも何が起こったのかは上巻では具体的にはわからない。2022/04/18
本木英朗
27
スイスの現代ミステリ作家のひとりである、ジョエル・ディケールの長編のひとつである。作家であるぼく、マーカス・ゴールドマンは新作を書きに訪れたフロリダで、かつての恋人アレクサンドラと再会する。彼女とぼくは、ある出来事の聖で別れたのだ。それはぼくと従兄弟と伯父夫婦、そして近所のアレクサンドラと弟の関わる悲劇だった。その悲劇とは……?という上巻である。うーん、ぜんぜん分からず仕舞いだよ、俺にはね。とにかく下巻に進むしかないってば!! ではでは、また。2022/06/27
ケイジ
21
「ハリー•クバート事件」が良かったので迷わず上下巻購入。上巻では躍動感あふれた三人の少年時代が描かれる。次巻で待っているだろう「悲劇」への溜めになっているのだろう。2022/04/04