内容説明
宝塚歌劇 雪組公演 原作！
宝塚大劇場 2022年3月19日（土）～4月18日（月）
東京宝塚劇場 2022年5月7日（土）～6月12日（日）
主演：彩風咲奈、朝月希和
痛快娯楽時代劇として宝塚歌劇で舞台化！
大枚千両を使い江戸で道楽してこい。小田原の豪農である父親から途方もない宿題を与えられ、若き夢介は旅立った。図体は大きいが底抜けのお人好し。懐中を狙った名うての美女道中師・お銀も、そのとぼけた温かさに、いつしかベタ惚れに。前非を悔い、よき女房になろうと、ともに江戸に入ったのはよかったが……。明朗木訥なヒーローの善意あふれる言動を描き、戦後日本の心を潤した大衆小説の代表的傑作！
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
旗本多忙
17
親父から千両の金を貰い、残さず使って道楽修行をしてこいと言われた百姓息子の夢介。でかい図体におっとりしたお人好し、どことなくヌケたような風貌だ。小田原～江戸への道中、超別嬪のお銀なる女掏摸に金を盗られるのだが...いっぱい食わされたと知るお銀は、いつしか真人間になり夢介のお嫁さんになろうと誓う。そして2人は江戸で居を構えるのだが、ゴロツキや変なガキに若旦那、芸者に手品師春駒ら大勢の者と関わり、人の良すぎる夢介、いやはやとんだ散財をする...愉快痛快、山手文学最高傑作！｢夢介千両みやげ」2022/12/08
るか
1
★5 大ハマリしてしまった2022/03/01
花音
0
雪組公演を観劇してから読みました。文章も台詞も軽快ながら内容は一難去ってまた一難、そしてまた一難去ってまた一難……くすっと笑える災難も、とても笑えない事件もこんなに盛り沢山な話をよく1時間半に纏めたな……という観客目線の感想がまずひとつ。舞台版の展開のほうが胸がすく思いがして好きかも、と思う箇所が割とあったのはおそらく現代人の感覚に合わせて改変されたからなのだろうなと。上巻を読み終える頃にはすべての登場人物に愛着が湧いていて、みんな幸せになってほしいなあと夢介さながらの甘さでひとりひとりを見つめてしまう。2022/08/29
てんこ
0
面白かった！夢介が主人公というよりお銀が主人公（もしくはW主人公）っぽかった。登場人物たちの言葉がそれぞれ魅力的で今の江戸時代の小説ではこうはならないなぁと思いながら読んでいた。まあ作者も江戸の人ではないけれど。三太も段々好きになってきた。夢介の行動や言動は自分と違いすぎてお銀の方が分かりやすいけど、ちょっとは夢介のようになれたらなぁという気持ちもある。「人間はみんなお互いっこのようなもんさ」「お米さんは親切だから、人に親切にされる、それでいいだよ」2022/04/16
