内容説明
「バカ、死んじゃえ」。夫の保と喧嘩した陽葵は、出勤する彼にひどい言葉を投げつけてしまった。その日、夫は事故に遭い、生きて帰ることはなかった――。悔やんでも悔やみきれない最後の別れ。陽葵は、亡くなった人ともう一度だけ会えるという千葉の内房にある食堂へとやって来るのだが……。人々の切ない想いに涙がとまらない、温かくて優しい連作短編集第3弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
美登利
70
シリーズ3作目。住んでる街が舞台なのは本当に嬉しい。ただ実際は数年前の雰囲気だと思う。不景気の波に飲まれ製鉄所もアップアップしてるし、お祭りもコロナのせいだけではなく数年開催されていないのでこの小さな街も人口の減少もあって、色んなものが廃れつつ寂しい限りです。もちろん物語なのでそこを突っ込んでも仕方ないのは分かっていますよ(苦笑)。千葉の名物がたくさん紹介されて多くの人達に、あ〜コロナ禍が落ち着いたら行ってみたい!と感じて貰えると良いな〜。何よりも住んでるこの街が大好きなので!2021/08/02
ぶんこ
57
久しぶりに読んだら、優しい物語なのに、辛くて涙が止まりませんでした。実は最初と最後の話しか読んでいません。出かける人への声かけ、気をつけていても喧嘩の後には言ってはならない事を言ってしまう。謝れないだけに救いがありません。ちびねこ亭で癒されて本当によかった。80歳の繁さんは、許嫁の佳子さんが若くして病死。用意していた指輪も渡せないまま。以降ずっと独身をとおした繁さん。ちびねこ亭で佳子さんに会えて、指輪を左薬指におさめることができました。ずっと泣きながら読んだからか疲れました。今は続きを読む元気なし。2025/10/09
あかは
44
今回は今まで読んだ2冊よりも心に沁みる内容が多かったです。ほんと、どこで揺さぶられるかわからないから、うっかり電車の中とかで読めないです。人の数だけ人生があるものだけれど、ちびねこ亭を訪れる人も様々。それを紡ぎ出せる作者はすごいと思います。相変わらずちびの鳴き方はかわいい。2023/03/12
ぽろん
40
いつの間にか3巻目。このシリーズ、やっぱり、切ないなあ。2021/10/16
Walhalla
30
シリーズ3作目です。『人生は後悔ばかりだ。気づいたときには手遅れになっていることが多すぎる』。今回も、そんな思いを抱く4組のお客様がちびねこ亭を訪れますが、中でも1話目の『灰色猫とびわジャム』のお話が印象的でした。つい、言ってしまった心にもないことが、取り返しのつかない事になってしまいますが、妻を想う旦那さんの気持ちが最後の最後まで素敵でした。「月が綺麗ですね」の言葉が幾度か登場しますが、とても古風でゆかしいですね。あと、鴨川市のHPには実際に「おらが丼の掟」が掲載されていて面白いです。次巻も楽しみです。2024/07/02
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