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内容説明
高校2年の春に医師から余命2年の宣告を受けていた千田原一花。
それから3年、大学2年になった一花はいつ終わるともしれない命を抱えたまま漠然と過ごしていていた。
そんなある日、以前想いを寄せていた元哲学講師・萬木昭史を見かけたことで一花の生の時間が動き始める。
何も言わずに大学を去った萬木先生との再会を機に、精一杯のアプローチを試みる一花。
しかし彼もまた不治の病を抱えていたことを知ってしまう。
一花のために、自分から遠ざけようとする先生。
困惑しながらも「それでもあなたと一緒にいたい」と懇願する一花。
自身の病を隠しながら先生との距離を縮めていく一花だったが、余命僅かであることを彼に知られてしまい――。
はかない生を歩む一花と、静かに消えていこうとする先生の、束の間の恋の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
JACK
10
☆ 余命2年の宣告を受けてから3年、女子大生の一花は大好きな萬木(ゆるぎ)先生の死期が近いことを知る。病気のことを忘れて普通に生きていきたいというパワフルな一花と、余命宣告を受けてから世界のいろんなものが自分の元から離れていったと絶望する萬木。二人の出会いはお互いの心の支えになっていく。それでも病気は待ってくれない。どんなに頑張ってもこの恋は死んでしまうのか。読んでいて辛くて泣けるけど、読んでよかったと思わせてくれる素晴らしい物語。オススメ。2022/11/19
Merino
6
本当はわかっているのだ 私たちに救いなんてないことも それでも いつ死んじゃっても悔いがないように生きてきたんです アホの子なんかじゃなかった。 こんな散文っぽい感想を書きたくなるくらい好きな漫画。★★★★2021/09/05
もぐもぐ
5
あとがきに書かれたタダノさんの言葉にすごく共感。 二巻も心に染みる素晴らしい話でした。2021/06/27
chirako
5
この物語の裏の主役の弟さんが始動。死んだらもう二度と会えない。それは絶対の約束だ。難病モノは基本的に好きじゃないのだけど、このマンガは乾いた画風やどこかとぼけた会話のおかげで読みやすい。それに読んで悲しくなる前に、自分とか周囲のことをいろいろと考えさせてくれるのに心惹かれる。ずっと兄妹猫と一緒に寝てたのに、病気になってからは毎晩死ぬ前の日まで私と一緒に手をつないで寝てた猫のことや友達のお葬式で自分が何を考えていたかとか、そんなこと思い出して読んでた。屋上のシーンのお母さんの描写好き。2021/06/23
GORIRA800
4
一緒にいられることが幸せだと言い合える関係性がいい 読み返してみるとずっと暗いシーンが多かったんですね でも何か思いが前向きにさせるような そんな作品だと思う2023/05/27