内容説明
三国志時代、それは中国史上でもっとも波乱に富み、もっとも興味深い時代である。後漢の無法政治の闇のかなたから、ヒーローの時代の光が差す。諸葛亮孔明と劉備の親交、曹操の権謀、孫権の術数など、人々は躍動し、蠢動する。そして、次なる隋の大統一達成まで、時の流れは瞬時のよどみもない。<全6巻>
感想・レビュー
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レアル
71
三国時代から隋まで。三国時代は「三国志」でもよく読まれているほど、物語としても歴史的に見ても面白い。その後魏に統一されたが、司馬のクーデターにより再び乱世と、目まぐるしく王朝が乱立した。その内南北に其々王朝が建ち、これを統一したのが隋。本の中身だけでなく読み手の私にとっても乱世の登場人物と覇業の整理が難しく、かつ目まぐるしかったこの巻。それもようやく落ち着いてきそうな気配。次巻へ!2016/03/11
大阪魂
51
最初からおもきし三国志!劉備、呂布、曹操、孔明、仲達などなど、有名人そろい踏み!官渡の戦い、三顧の礼、赤壁の戦い…でも死せる孔明、生ける仲達を走らす!が仲達の仕掛けやったとはねー!その後むちゃややこしい五胡十六国、南北朝時代に突入!でも世界史やってたときは全然わからんかったのがちょっとはわかった気になった!そして最後は北周の外戚・楊堅による隋の統一!400年一気読みやった!水商売の店の前に塩盛る習慣、皇帝の寵愛を受けるための作戦やったって…そんな習慣いまもあるんかな?あと後趙の石勒の顧問集団!勉強なったー2019/12/16
紫陽花
39
五胡十六国時代の話です。国がすぐに倒れるので色んな王や帝が出てくるので読みづらかったです。 秦は春秋戦国時代の群雄割拠を反省し、郡県制を敷いて、地方に王が乱立しないようにしました。しかし、漢は秦が短命に終わったのは帝族に力がなかったからだということで、各地に劉一族の王を立てました。その後の魏は王族の力を弱め、その後の晋は王族の司馬一族の王を各地に配置しました。歴史は繰り返されると言いますがまさにその通りですね。制度が上手く機能するかはその制度を運用する人次第。人が大切ですね。2019/02/02
ジンベエ親分
34
この巻は三国時代から晋の短い中国再統一、そして五胡十六国の戦乱の世を経て隋による再統一まで。印象的なのは晋時代の八王の乱。あまりに入り組んでいるので著者も「小説」の形式をかなぐり捨てて(元々小説形式にはさして拘っていなかったが笑)最初に概要を箇条書きで説明するほど(笑) 一言で言えば晋王朝の王族が互いに殺し合い、結果的にほぼ全滅するという開いた口が塞がらない馬鹿馬鹿しくも凄惨な内乱。三国志のゲームでは諸葛亮と双璧をなすほどの知力政治力を誇った司馬懿も、僅か数代後にはこんな程度の低い一族になっているとは…2017/12/07
崩紫サロメ
29
三国時代から南北朝、隋まで。三国は同氏の『秘本三国志』とちょっと違うところもあって比べると面白い。個人的には五胡十六国のあたりがおすすめ。なかなかエンターテイメントで五胡十六国は少ないので。西晋の皇后から前趙の皇后となった羊氏のエピソードなど、印象深い。あとは最近流行りの(?)侯景の乱の話も少し出てくる。2020/01/07