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内容説明
ダニをもってダニを制する「天敵農法」や「バンカープランツ法」など、自然の仕組みも利用したIPMという新発想の取り組みで、イチゴ栽培にかける夢を追い続ける若き農家のチャレンジを描いたノンフィクション
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
32
ミツバチに関わって知ったのが、農薬の恐ろしさでした。消費者よりも生産者にのしかかる負担、そして昆虫への脅威…。だからこそ、にっこりのびやかに、「なるべく農薬は使わない」イチゴ栽培をされている方のお話にほっこりしました。ダニのイラストもかわいい…♡…ちなみにイチゴの農薬散布数は平均50回以上。日本の農薬使用量は耕地単位面積当たり計算ですが世界5位です。2021/03/12
あまね
22
読友さんの感想が素晴らしかったので、読んでみました。なるほど、ケンさんのチャレンジ精神、素直な姿勢、改良を重ねる努力に胸が熱くなります。そして、恩返し、恩送りの生き方にも学ぶところが多いです。それにしても、生態系、自然の力がなんと偉大なことか!ケンさんのあまおう、食べてみたいなぁ。2020/11/24
りらこ
22
店先に美しく並ぶ苺。子供達は、それらが長い時間と手間をかけて作られてここまで来ているということも知らないかも。この本は視点をくれるし生き方の前向きさももらえるし、そして何より虫たちの攻防に気付くというのがとても良いと思います。写真を見ただけではそのダニが、いちごにとって悪いのかどうかも、わかりません。戦隊ものを見慣れている子どもには、見た目では悪いのかどうか判断できない、というのも驚きかも。だってそのダニだって生きるために必死。でも苺を育てるという大命題には。立場や生き物の役割についても考えました。2020/09/03
今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン
18
誌友さんのレビューで知りました。ダニを持ってダニを制する天敵農法ということでこんなタイトルになったのだろうけどちょっと違いますね。やってるのは虫をこらしめることではなくイチゴを大切にすること。ノンフィクションというのは著者から対象へのラブレターと感じました。対象への愛がさらに読む人をも魅了する。それはもちろんケンさんそのものが凄いからなんだけど、自分の好きなものを人に伝えるにはこれくらい熱くやんなきゃダメなんだなと思わされました。イチゴ、もう一粒も捨てられない。育てる手間暇を思うと農作物は安すぎますね。2020/12/16
Erica
7
農家や農業試験場がどんな仕事をしているのかちょっと分かる本。語弊があるかもだが、「農業も他の仕事と同じなんだなぁ」と思った。試行錯誤のスパンが1年間は長いけれど、それを積み重ねていけば段々と着実な運用になる。また、不慮の事態を乗り越えるためには人との繋がり・助け助けられが重要なところも。筆者のケンさんリスペクトがすごい(笑)が、確かに前向きで飄々とした人柄、すぐ次の一手を考えて動けるのは何の仕事にも大事な資質だよなぁ…。また、虫のイラストが大変かわいい。天敵対害虫の構図にいつもふふっと笑ってしまう。2022/05/16