内容説明
王族による共同統治が行われる国イルバス。王女ベアトリスは王宮を離れ、北方の辺境リルベクで趣味の工業生産に明け暮れていた。尊大な兄アルバートと狡猾な弟サミュエルが常に対立し、間に挟まれたベアトリスは分裂を回避するためにあえて引きこもっていたのだ。だが周辺国の情勢が悪化し、ベアトリスはついに政治的決断を迫られる……。国の命運を握るのは王女。激動のヒストリカルロマン!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
すがはら
47
兄弟の関係の厄介さと頼もしさなど複雑さがよく描かれていて意外と深いなぁ(失礼)と。ベアトリスも弟と対峙してみて自分の過ちに気付けたし、ぶつかり合うことも大事なんですね。ルークのヤンデレ具合が怖かったのに対してウィルの安定感は素晴らしい。ウィルを最側近に選んだお兄ちゃんはすごいってことですね。ギャレットは泣けるほどいい男です!2020/09/19
よっち
41
王族による共同統治が行われる国イルバス。王宮を離れ北方辺境のリルベクで趣味の工業生産に明け暮れる王女ベアトリスが、周辺国の情勢が悪化により政治的決断を迫られる激動のヒストリカルロマン。尊大な兄アルバートと狡猾な弟サミュエルから距離を置くベアトリスが抱える秘密と、彼女を支え続ける側近のギャレット。事態が緊迫する中で駆け引きを続ける兄弟に振り回されるベアトリスでしたけど、不器用な彼女とギャレットの葛藤と繊細な距離感が効いていて、覚悟を決めた彼女たちが向き合った末に取り戻した絆にはぐっと来るものがありましたね。2020/09/01
ときわ
35
たぶん初読み作家さん。すごく好みの女性が主人公だった。凛として賢くぶれない。しかし、共同統治ってあまりに難しい統治体制。二人ならまだしも三人!兄と弟どっちもシスコンで真ん中のベアトリスを取り合う状況。もし従妹が戦線離脱しなかったら4人でさらに混迷しただろう。兄、弟どっちも嫌な奴!と思ったのだが、終盤に向かうにつれそれぞれに思うところがあるんだと分かってくると印象が違ってきた。終わり近くまでこれは続くんだろうなあ、と思って読んでいたのできっちりと終わってびっくりした。すがすがしい気持ちで読了。面白かった。2020/11/04
ひぬ
32
王族による共同統治が行われる国・イルバス。王女・ベアトリスは野心を抱く兄と弟の間に挟まれ、イルバス分裂を回避するため、彼女は北方の辺境・リルベクで暮らしますが、周辺諸国との情勢は悪化していき、動かざるを得ない状況に陥ってしまいます。複数人数での統治体制、そして王杖の存在という舞台設定が面白かったです。やや駆け足気味なせいか、登場人物があまり掘り下げられなかったのが気になりましたが、そこは続編の方で解決かな。2021/11/18
ぐっち
32
兄と弟に挟まれたヒロイン・ベアトリスが、3人で共同統治のバランスを取ろうと奮闘するのが面白かった。国の話がメ重めで、従者のギャレットとの話はあっさり目かな。コバルトの電子書籍のやつと、表紙のイメージが似てる(買ったのに電子積読してた…)と思ったら世代の違う続編なのですね。あっちも読んでみよう。2020/09/19
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