内容説明
こういうのほしいな。愛用の品が壊れた。そんなとき京都人は専門店に“オーダー”する。ポットの割れた蓋。ひと振りで京が香り立つ魔法の粉。極上のごはんのためのおひつと茶碗。百年使えるトートバッグ。特別なシャツ、鞄、帽子、靴――日常を輝かせるささやかな贅沢。京都エッセイの名手による、暮らしの楽しみの極意。 ※書籍版のモノクロ写真を、電子版ではカラーで収録しております。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ジュースの素
9
京都には独特の時間が流れている。他の地域では絶対に生き残れない仕事が今も生きているんだなぁと。 金網をひたすら作るとか、意地がある。 それらを求める人もいて、いい塩梅なのだなぁ。2020/05/16
tetsubun1000mg
4
京都で職人さんにオーダーメイドで注文するとは人脈、物に対する知識、注文したい内容を具体的に説明できること、値段を聞かずに注文できる度量があること。 私には敷居が高すぎて御つくりおきをお願いすることはこれからもないですが、京都の職人さんの世界をちょっと覗いてみることができて面白い本でした。 筆者の京都の食についてのエッセイを読んでいたので、独特の感性を持った方だとは思っていました。 冒頭の画像を見ながら読んでいくとイギリスと日本をうまくつないで楽しんでいることが伝わりました。 けっこう面白い本。2020/06/16
才谷
2
京都の老舗で御つくりおき(オーダーメイドの商品)を頼む。なんだか買い物を満喫してるって感じがするなぁ。2020/03/24
ぺんぐぃん
1
西陣生まれのシニカルな視点の著者。そしてそこはかとなく漂う、京都人らしい「いけず」な言い回しとユーモア。何より、ええセンスしたはります。京都育ちとしては、音読したくなるような文章。誰でも知っている有名店から、ご縁のない骨董の店まで、羨ましいような人脈。何より、取り上げられている御つくりおきの何と素晴らしいたたずまい。薬缶、欲しいな~。打ち出しなんて、きっと一生手に入れることはないだろうから、眺めながらうっとり。フルカラーの写真でチャーミングな著者のパートナーも拝見できて、お値打ちの1冊。2020/09/14
円井悠
0
京都西陣出身でロンドン在住の作者が京都で色々な物をオーダーメイド。お茶碗とかおひつとか、贅沢だなぁとしみじみ。作者と職人さんとのやり取りをみてると「御つくりおき」が一見さんお断りの理由が納得ですね。自分もいつか縁があれば御つくりおきしてみたいなぁ・・2020/10/10