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内容説明
不思議な城に集められた7人の中学生、その共通点は昼間学校に行っていないこと。城が“唯一の居場所”と感じるようになったこころだったが、ある日、仲間の1人ウレシノが「僕は学校に行く」と言い捨て城を去ってしまう。夏休み明け、再び城に現れた彼は顔に大きな怪我をしていて――。明らかになるそれぞれの「隠し事」、そしてオオカミさまから新たな城のルールが告げられ…!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
黒瀬
101
原作既読。お城での生活に慣れたこころ達だが、その分余計に学校へ通いづらくなるが無情にも時は進み続ける。仲間達が持つ意識のほんの僅かなすれ違いが徐々に軋轢を生み、こころは現実とお城の両方で居心地が悪くなるという悪循環。オオカミ様の追加説明、三年生コンビであるスバルとアキの変化、漠然とした現実への不安などチクチクと肌を刺す雰囲気が終始息苦しかった印象。リオンの姉について言及されましたね。2020/08/24
眠る山猫屋
51
集められた少年少女たちにも、少しずつ変化の兆し。吉とでるか凶とでるのか。あまり良い方向には進まないような空気感。 この作者さん『この恋は実らない』以来気になっている方なのだが、優しい感覚が伝わってきて好き。ただ絵柄が完成されているからか、あまり変わっていないのがちょっと気にもなる。更に上に行ける人だと思うのだが。2020/07/25
トラシショウ。
25
「あの人達だけだよ・僕にきちんと「ウレシノ君は今、一番どうしたい?」って聞いてくれたの・だから・民間の支援団体とかって、上から目線の馬鹿にした言い方すんなよ」。学校にも家にも居場所が無い七人の少年少女達は、互いの現実に触れぬ様に繋がりを求めていく。薄氷の上を歩く様な危ういやり取りはやがて地雷を踏み抜き、ある者は去り、またある者達は変節を迎える。このまま城の中に居続けるのは正しい事なのか、現実逃避なのか。「鍵」と「願い」にまつわる協定を決めた七人に「オオカミさま」が新たなルールを告げる(以下コメ欄に余談)。2020/08/31
ツキノ
12
(再読28)2020年7月発行。こころ、現実の世界で久しぶりに外に出るも…。皆が雪科第五中の生徒であると判明。2024/07/15
まつどの理系こうし(まりこ)
10
お城の雰囲気とか、オオカミさまの感じとか、ノベルで読んだときのイメージとかなり近くて読んでいて嬉しくなります。おおまかなお話はあれだけ人気の出た作品なだけあって覚えているけど、細部にそういえばこんな話が散りばめてあったな、というのを思い出しながら読めています。次も楽しみ。2020/08/06