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ベストセラーのコミック化、待望の第2弾!
ベストセラー『逆説の日本史』のコミック化、待望の第2弾。著者扮する「いざわ歴史研究所」所長と女子大生ユウキの<逆説>コンビが、戦国から太平の世となった江戸時代を訪れ、教科書では分からないポイントを解説します。
江戸期を理解するための重要な補助線となるのが、朱子学。朱子学の呪縛という視点を持つことで、江戸時代の実像が見えてきます。
例えば、「賄賂の帝王」として描かれることが多い老中田沼意次。なぜでしょうか。「商」を蔑視する幕府体制の中で、商業改革や貿易によって幕府財政を立て直そうとする田沼は、「悪」だったのです。そして、朱子学狂信者達によって田沼は失脚させられ、彼が取り組んでいた蝦夷地開拓や対露外交の好機は、「名君」とされる松平定信によって潰されました。それでも教科書には、「天保の改革」「寛政の改革」「享保の改革」とありますが、なぜか「田沼政治」と記されています。そう、現代の歴史教科書にも朱子学的偏見は影響を与えているのです。
家康が幕府体制を盤石にするために導入したはずの外国思想が、やがて尊皇運動へと発展し、討幕の原動力となるまでを逆説史観で読み解きます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パペイ
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徳川綱吉や田沼意次の政治を賞賛しているのは新しい視点。朱子学が商業を嫌い、この考えが江戸の社会を大きく左右したことも初めて知った。2023/02/12
taiki
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徳川綱吉を名君と評価することが新しい。人の命が軽かった時代から重くなる時代への移行という観点でみるとそんなふうに思えてくる。また、朱子学とはなんだったのかをはじめてわかった。命の尊さと朱子学という切り口で江戸時代を読み解くとこんなにもわかりやすく、面白くなるのは目からウロコ。朱子学と経済活動が対立してしまったのは残念。2022/12/10