内容説明
子供たちに読み書きを教える「薫風堂」の師匠・雁野直春は、新たな年を迎え、自らの境遇に決着をつけようとしていた。それは、三千八百石の旗本・春田家の養子入りを断ることだった。シリーズ、堂々の完結
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
94
手蹟指南所「薫風堂」シリーズの5作目【完】 2020.02発行。字の大きさは…小。 手蹟(しゅせき)指南所・薫風堂(くんぷうどう)師匠・雁野直春が手習子(生徒)に慕われ、そして手習子と共に成長して行くさまが微笑ましく、また時に涙が出る。 大身旗本の娘・美雪との恋が終わり。そして周りを見ると幼馴染の旗本の妹・織江が…。2020/03/25
真理そら
33
完結編。2020/02/23
qoop
8
手習所の師匠を主人公とした薫風堂シリーズ完結篇。複雑な出自や人間関係に翻弄されつつ持ち前の一本気な性格で道を拓く主人公像は、まさに青春小説の一定型だろう。それを凡百の作品と違えているのが登場人物それぞれの成長小説である点。主人公を書きながら同時に他の人物も際立たせて、見事な終幕を読ませてくれた。お互いが成長し合い人生模様を繰り広げていく道程の読み応えはなかなかのもの。直球勝負の面白さだった。2020/04/27
woo
7
本シリーズ完結篇。五巻と短めだが元々話を膨らませず、身近な出来事に纏めてあるのでイイかも知れないです✌️まあ意外性のない大円団的ですが、却って清々しい感じも♪2020/02/27
こめまり!
3
今回は、同じ話を何度も繰り返し書かれていて、少し読みづらく感じました。その中で「定吉」の話はベタですが、ピカイチでした。直春先生、織江さんとお幸せに…。2020/07/10