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内容説明
アンリ・ド・ギーズ暗殺――その報に打ちのめされるマルゴ。波乱に満ちた時代を鮮やかに生き抜いた女王の人生がたどり着いた場所とは…? 絢爛たる王朝絵巻、ついに終幕!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あきぽん
80
中世フランス史劇完結編。萩尾先生は人が年を取り変貌していくのを描くのが抜群に巧い。マルゴは性的奔放な魔性の女ではなく本当は一人の男を愛し抜いた女だった。ただ状況が状況だけだっただけだ。古代や中世の宮廷では骨肉の殺人や不倫が行われていたけど、それは法律が整備されていなかっただけで人間は今でもちっとも変っていない。ペストの流行が中世ヨーロッパの人々を恐怖に陥れたのと同様、コロナの流行は2020年の世界の人々を恐怖に陥れている。2020/04/05
kasim
39
完結巻なので登録。もっと読み続けたかったという思いと、70年代の圧倒的なロマンティシズムの描き方ではないのでもう潮時かな、という思いが錯綜する。これだけ多くの人物を上手にさばいて、普通の漫画なら充分満足なのだけど萩尾先生だから勝手な方向違いの期待を持ってしまう。サン・バルテルミーの夜を中心に魔性の女を描く劇的な構成ではなく、生身の女性として老いや生活費の悩み込みでマルゴの一生を丁寧に追っていく。コマ割りや視点を見てもロマン主義よりリアリズムな作品に着地した。2020/03/20
ぐうぐう
28
裏切りとは、される側にとっては青天の霹靂、世界が反転する事態だ。実は裏切る側にとっても、欲が、あるいは信仰の強さがそれをさせているとすれば、自らの世界を反転させている、いわゆる自身の世界への裏切りとも言える。『王妃マルゴ』が多くの死に彩られ、権力者が次から次へと変わっていくのは、それが宗教戦争であり、宗教戦争とは世界を反転させることを目的としているからだ。『王妃マルゴ』後の歴史も、反転の連続であり、まるで人間は世界を裏切るために生まれてきたかのようだ。2020/03/02
花林糖
25
最終巻。後半は激走な展開でしたがマルゴの余生は今までよりも穏やかそうでよかった。アンリ4世の晩年は余りにも醜すぎです。毎回表紙が楽しみでしたがこの巻の表紙が一番好みです。2020/03/11
aisu
21
完結。ギーズ公とギーズ枢機卿って?殺されたのは一人じゃなかったの?いきなり出てきた枢機卿って誰?思わずWikiで調べてしまったがな。ギーズ公の弟で、暗殺シーンはマンガでは描かれてませんが(小さいコマに骸骨が二人分あり)同じく殺されたようです(初期の頃に弟、登場してたかも。また確認がてら読み返そうっと)。コンデとコリニー…どちらも「コ」で始まる名前のプロテスタントの人に途中まで混乱するよーな、こんな鳥頭の私でもなんとかついてこれた歴史マンガ、ありがとうございました。子供が出てくると和みますね。2020/03/04
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