内容説明
各国がスパイによる戦争を繰り広げる世界。任務成功率100%、性格に難ありの凄腕スパイ・クラウスは、死亡率九割を超える不可能任務専門機関を創設するのだが……選ばれたのは何故か未熟な7人の少女たちで!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
184
ラノベで珍しいジャンルのスパイ・アクション。もともと私はライトノベルとスパイものは相性が良いように思っているけど、稀にしか出ないね。前半はスパイ学校での訓練、後半は実践の闘い、と、構成が映画「キングスマン」の1作目っぽい。で、不思議だったのはカラー口絵でスパイ少女メンバーらが、描かれていても文章でさほどキャラ立てしないし、気になる箇所があった。しかし、読み進めたらなるほど!と膝を打つ仕掛けがある。著者が柳広司の「ジョーカー・ゲーム」を意識してたそうで、さもありなん。次巻この設定をどう活用するのか楽しみだ。2020/01/29
海月
89
ようやく読めました!スパイ教室第1巻。予備知識なくこのラノで一昨年?第二位受賞からずーっと気になってました(笑)kindleで続刊も積読…。 そんなこんなであらすじは落ちこぼれのスパイの卵たちが一つのチーム『灯』って言うなで活動してする話ですが、スパイにかけられてるのかラノベなのに結構なミステリー?謎解き要素が入ってます。初めから何気なく読んでると伏線回収の時に読み返すハメになります(笑)なかなかストーリーがよくできてますね!このままの勢いで2巻もいきますいきます!2022/01/22
雪紫
80
プリプリ2話でドロシーは言った。スパイは「ウソをつく生き物だ」と(そして主人公アンジェは嘘付き)。そして、冒頭の「スパイは常に嘘をつくーー。」。高まるのはどんでん返しへの期待と「警戒」。生じるのは「あれ」と見比べて肥大する違和感とピンチの際でも何処かに策を仕掛けてるんじゃ。との身構え。・・・はい、悪い展開予想しちゃった分、綺麗に騙されましたー! はい、これ続き追います(ちょろい)。2021/04/01
神太郎
77
オススメされて購入した本第二弾。ラノベでスパイかぁと身構えるけど、この軽くさくさく読めるし、デビュー作ながら手直しをしたとはいえ文章も巧み。表だった戦いではなくスパイを用いての影の戦争を繰り広げるっていうのが挑戦的で良い。終盤は「なんかこれ違和感あったけど、これやりたかったんだね」と納得。騙された!とは思わないけどギミック凝りましたなぁ~と素直に拍手。ここは上手くやらんとくどくなる。その結果が最終的に届かない距離をどう縮めるかにもつながる訳で……。内容でしっかり勝負をしかけた良作品ではなかろうか。2021/04/22
momonori
66
スパイものとして見ればなんだかなあという感じかもしれないが、ラノベとして見れば話のテンポもよく、飽きさせない工夫がされていて楽しく読めた。次巻以降、スパイの少女たちの掘り下げがされていけば、もっと愛着が湧いてくるだろうから、第一巻は導入として読む程度でいいと思う。今回中心的に取りあげられた少女は、最初のほうの説明では落ちこぼれスパイであるように書かれていたが、中盤の教官とのやり取りやその後の特訓にもついていけていたのを見ると、単純に優秀な人材であったようにも思える。今後どんな展開になるのか楽しみである。2024/12/24