内容説明
5つのパワーと人間の感情をテーマに、世界史を「ざっくり」と流れでとらえると、本当の面白さが見えてくる。細かいことはわからなくても、「近代化とは何だったのか?」とか「社会主義が世界史に与えた影響は?」といった大きなテーマにスッパリ答えられるようになればいい。人間の「感情」から理解する世界の歴史。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ykmmr (^_^)
136
自称『歴女』ではなく、『歴史オタク』の自分。正直、『日本史』より、『世界史』の方が好きかもしれないと思う時がある。ただ、『世界史』はまず範囲が広く、1つの国の話だけではない上に、1つの出来事なども多数の国が関わっていたり、国同士の繋がりなどもあり、それを理解するのに『苦戦』する訳だが、それに対して齋藤さんは、「視野を広く持ち理解する。」事の必要性を説いているが、それに凄く同意してしまった。後は、海や川の文明のみなもと説。2022/11/04
mukimi
84
センター世界史には大苦戦した。未だに夢をみるほど…呪文の様に覚えた世界史の知識達…彼らに顔はなく勿論感情もなかった。こんな風に背景があり人間ドラマがあるだなんてあの頃は考える暇もなかった。大きな視野で世界史の流れをまず理解するとこんなに面白いよ、と教えてくれる一冊。地中海は文明のゆりかご、ハリウッド映画は現地民に良い印象を与えるための役割を持ちかつての教会にあたるという解釈、アルコールの緩さがあった中世とコーヒー誕生後に覚醒し加速した近代以降の対比が面白かった。この世界にはまだまだ知らないことばかりだ!2020/01/27
月讀命
80
中公文庫:W・H・マクニール『世界史』上・下、新潮新書:日本人のための世界史入門、山川:もう一度読む世界史等、世界史の本が売れている。昨今、グローバル化が進む中、私達日本人一人一人も、世界的視野に立って物事を考えなければ、生き残れない時代が到来した。基礎知識として世界史を勉強しておく必要があろう。高校時代、いい加減な態度で世界史を履修したものにとって、上記の本は難解だ。世界史の流れを、ざっくりとポイントを押さえて解説してくれるこの本は良い。近代化、帝国、欲望、主義、宗教にポイントを掲げ、素人向けな内容だ。2014/01/21
みゃーこ
53
これだけ膨大な世界史のダイナミズム、ほんとにざっくりとわかりやすい語り口調で一冊にまとめ揚げるとはさすが齋藤孝。池上さんのそうだったのか世界史とはまた違った味わいでわかりやすく簡潔に重要なポイントを淀みなく展開している。教科書学習で世界史にアレルギーを持ってしまった人もこれを読めばもやもやは解消されるかもしれない。とにかく簡潔に要所をまとめあげられて面白い。最終的に現代の問題があらゆるイデオロギーの対立と欲望から派生してきたことを読者を引きつけながら話がつなげているところがすごい。2015/10/23
saga
22
なんだこれ!? 世界史という書名に惹かれ購入したが、これは近代史もしくは現代を読み解くビジネス書ではないか。第1章でウィキペディア、グーグルが登場して著者の主張を読んだ段階で『失敗したか?』などと思ったりする。ビジネス書として読む分には興味深く面白い。可もなく不可もなし。2014/08/21