内容説明
3年弱務めたパン屋さんをやむなく離職したパン職人(ブーランジェール)の紗良。その腕を見込まれ、横浜・山手にある「ホテル猫番館」に再就職したけれど、ホテルにはいろいろと「事情」を抱えたお客様がお泊まりのようで……!? 人なつっこいコンシェルジュの要、気むずかしい料理長の隼介ら個性的な面々に囲まれて、宿泊客においしいパンを提供する紗良の毎日が始まる――!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鉄之助
320
横浜、山手のクラシックなホテルのパン職人。舞台は揃っている。突然失業してこのホテルにやってきた主人公の成長の物語だが、実は金持ちの孫娘、という安定の裏設定。コロナ時代に、軽~く読める小説もいいものだ。なんといっても、出てくるパンがどれも香りが立ってきそうでうまそうなのも、良い。2021/03/25
Aya Murakami
178
オレンジ文庫5周年フェア 横浜住のツイッターとpixivのフォロワーさんがいるので横浜には一度行ってみたいと思っていました。なので洋館に〇番館とつけるローカルルールは初耳。コロナがおさまって横浜旅行した時に猫番館のことを思い出しながら肉眼で〇番館と付いた洋館を楽しもうと思っています。2020/02/01
machi☺︎︎゛
140
まずこうゆう装丁大好き!パン大好き!!読むしかない笑。お師匠さまが倒れて泣く泣く離職したパン職人見習いの紗良。見合いを勧める祖父を宥めてマダム猫ちゃんのいる猫番館にパン職人として就職する。そこには様々な事情のあるお客様がお泊りで、紗良も一人前のパン職人目指して成長していく。猫足のバスタブとかでてきて可愛かった♥️そしてこうゆう本の定番だけど紗良の焼くパンが美味しそうだった!!2020/03/01
ツン
96
本当に好きなことを見つけることができるというのは幸せですよね。2020/01/29
ばう
92
★★★ 猫番館。このちょっと不思議な名前のホテルでパン職人として働くことになった紗良。彼女は筋金入りの箱入り娘だけれど自分のやりたい仕事をやり抜こうとする意志の強いお嬢様。お嬢様なだけに素直で普段はおっとりとしているけれど芯の強い一面も持っていて、時には怖いもの知らずでずんずん進んでいくところにとても好感が持てます。現状に甘んじる事なく常に向上心を忘れないからきっとますます優秀なパン職人になっていくのだろうな。読むと焼き立てパンの魅惑的な香りが何処からか漂って来るようでとにかくパンが食べたくなる一冊です。2021/06/21