講談社文庫 モンテ＝クリスト伯（４）

著者名：Ａ・デュマ【著】/新庄嘉章【訳】

講談社（2019/02発売）

• ISBN：9784061330696

内容説明

自在に変身して、腐敗した権力者たちに挑戦、汚濁の世に正義の不滅を証そうとするモンテ＝クリスト伯。その情念は熱く、復讐の手は冷たい。ヴィルフォールは肉親たちの毒殺に遭い、ダングラールは株取引の度重なる損失に呆然、モルセールは政治的陰謀の発覚から窮地に追いこまれて…。巨編の波乱はクライマックスに！

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[さきん]

復讐も佳境に入る。縁談を破談し、過去のスキャンダルを晒し、金持ちを破産させる。しかし、終わりになって、かつて結ばれるはずだった彼女に正体を見透かされしまい、息子の助命を懇願される。さすがに復讐一本だと、ハリウッド映画みたいでつまらないと思っていたから良かった。

2019/01/04

[しろうさぎ]

最初の犠牲者の場面で、すぐさま息の根を止めるのでなく「少し成り行きに任せ、運命を（あるいは神の意志を）試しながら」進めているのに気づく。そして、最期に自分の正体を明かし罪を認めさせるのも。自分は神の意思を代行しているという考えらしい。ただ、仇敵とはみなしていなくても、復讐に巻き込まざるを得ないメルセデスとの対決で、そのロジックを崩されてしまう。はらはらする場面で次の巻へ。

2024/11/02

[れこやん]

４巻は決闘の前夜で終了、いや～久しぶりに時の経つのも忘れ読み耽りました、気がつくと２時間 休憩して 気がつくとさらに２時間といった感じ、これがあるから読書ってやめられません、復讐劇の間に挟まった別のエピソードも効いてます、悲恋のカップルと毒殺事件、口のきけない老人がここまで目立つとは、スキャンダルから決闘へ徐々に真実が明かされていく、名誉とは？騎士道や決闘という文化にも興味が沸きます、もう後１巻だけで終了とは読み終わるのが勿体無い、夢中で読んでいた本が終わった後の喪失感を想像すると今から恐ろしくなります。

2016/09/30

[pika]

１冊2日ペースで読んできたけどもうクライマックスと言っていいほど盛り上がって来てて止められない。１日と経たずに読んでしまった。あぁ、もうあと１冊！終わらないで欲しい。。面白すぎる。ドキドキしてヤバい。大興奮。映画やドラマに実際になってるし、映えそうな話だけど、この語り口、小説という形が一番いい。作者の軽妙な語りかけも楽しい。自分の頭の中で展開する映像、ドラマが楽しく、夢にまで見る。

2023/03/07

[pika]

あぁ最高！何度読んでも興奮して止まらなくなる最高の面白さ！4巻はノンストップ。あと1冊で終わってしまうなんて！！エドモーーーーン！！！胸熱すぎる。ストーリーだけでも歴史的世界的名作として誇る面白さなんだけど、この小説の最大の魅力はストーリーじゃないってのがまた素晴らしい。モンテ・クリストの造形、計略の゙進行、一挙手一投足の描写にゾクゾクする。読みながら一緒に騙され、アッと言わされたり、予測させながら盛り上げてバーンとお披露目する興奮も、構成と筆力が半端じゃない。

2024/01/26