内容説明
温暖な地域である辺境ゾルタンにも、冬の寒波がやってきた。「寒い日だからこそ来たくなるような薬でもあればいいのに」リットのそんな提案から、レッドはかつての冒険で得た知識を駆使し新商品の開発に取りかかる。やがて、ゾルタンでは珍しい雪が降り始め、夜の森で雪を眺める二人は肌を寄せ合い暖め合う――「あなたの身体って暖かいねぇ」愛しい人と温もりを分かち合う二人の生活は幸せいっぱい。
一方、勇者の加護による衝動から解き放たれる為、ルーティは暗殺者ティセと共に辺境の地・ゾルタンへと向かうのだが……!? WEB発大ヒット作、3万字超大幅加筆による新規書き下ろしエピソードを収録。加護によって引き離された兄妹、二人の運命が交錯する第3弾!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
38
冬の寒波がやってきた辺境ゾルタン。リットの提案から、レッドは新商品の開発に取りかかり、一方、勇者の加護による衝動から解き放たれる為、ルーティはティセと共に辺境の地・ゾルタンへと向かう第三弾。リットとレッドの仲がいい雰囲気は相変わらずいい感じでしたけど、ここでティセとともにパーティーを離脱してきた勇者ルーティと再会したことはひとつの転機になるんでしょうかね。加護に振り回され引き離された運命を何とかしようとする兄妹がいて、家の再興のために勇者に妄執する賢者がいて、ここまでくると衝突は不可避な気がしますが…。 2018/12/29
まっさん
35
★★★☆ 今巻は特に大きな事件が起きるわけではなく、どちらかというとこの世界において「加護」とはなんなのか?そして、強力な力と引き換えにどのような弊害をもたらすのか、という部分に焦点を当てた話だった。勇者の加護の影響で物心付いた時から苦しんでいたルーティ。よくあるチョロイン(この場合ヒロイン枠に入れていいのかは疑問だけど)のように無条件でギデオンに懐いているわけではなく、きちんとした理由の基であそこまでブラコンを拗らせているのはかなり好感が持てた。ただ、今後ルーティが勇者の加護の影響を受けなくなった場→2019/06/05
こも 旧柏バカ一代
32
遂に!遂に!兄貴が恋人と同棲してイチャイチャしてる処に勇者の妹が来た!!修羅場か?「渡る世間は鬼ばかり」か?泉ピン子なのか?!←意味不明。と期待していた時期がありました。 勇者が気の毒だった、苦労してるんだねぇ〜(涙)2019/08/01
まるぼろ
29
さて今巻はルーティがゾルタン入り、再会したレッドやリット、ルーティと本当の意味で友人となったティセも含めてルーティの加護について対策を練る一方で、ゾルタンの港には…というお話です。今巻は嫌という程「勇者」の加護についての厄介さが分かる内容でしたが、それと同時にティセが勇者様でとしてではなくルーティの友人となって…、と言った話でとても良かったと思いました。その後ダナンやアレスにテオドラなども続々とゾルタン入りしてさてこれから…と言う感じですが、アレス絡みでまた荒れそうで次巻どうなるのか気になります。2019/05/28
げんごろう
23
最強だけど最高に不自由。守る事はあっても守られる事はない。そんな妹の勇者ルーティがレッドの前で見せる笑顔が最高に可愛くて尊かったです。レッド達にはその笑顔を是非守ってもらいたいですね!2019/12/20