内容説明
将軍に献上された巨大犬「仁王丸」を飼い馴らす、という難事を見事成し遂げた旗本・小笠原官兵衛。一躍名を挙げた官兵衛にあちこちの座敷から声がかかるようになり、ついには老中・田沼意次の屋敷に召されることに。折しも、将軍・家治の後継として、その実弟である清水重好と一橋豊千代が競っていた。一橋派と見なされる意次が官兵衛に秋波を送るのは何故か? 気弱な官兵衛の心は千々に乱れる……。笑いあり涙ありの御犬時代小説、待望のシリーズ第2弾! 書き下ろし時代小説
感想・レビュー
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papako
58
楽しかった!犬好きにおススメ。もうね、仁王丸と官兵衛の絆にメロメロです。すっかり座敷犬になった仁王丸が毒団子を食べさせられた!官兵衛の必死の看病で回復するが人見知りに。それでも官兵衛の地道で惜しみない努力で克服する。出世に響こうが、敵を作ろうが、とにかく仁王丸第一に考える官兵衛。そんな彼だからこそマスチフの仁王丸は座敷犬になれたんですね。清水卿への上様の伝言、いいな。長女の文は外記と結婚。次女武の目標も定まり、四女の道まで行く末を見据えている。両も思惑通り。さてさて官兵衛はどうする?2022/03/19
むつこ
24
シリーズ2作目。将軍様も仁王丸を撫でることが出来た前作、今回はみんなの前で手綱を引いて歩くという難題を仰せつかります。普通の人だって家族でなければ歩かないのに将軍様だもん・・・たいへん。官兵衛の自宅での生活の普通さ4姉妹の娘との関係もイイ。鳥や犬、周囲の大人たち、優しいお父さんがいたら毎日が楽しいだろうな。2019/02/12
み
22
さくさくと♪この一家の四姉妹が、面白いです^ ^適材適所だわ。ここでも、田沼氏と一橋家の政治が…。2022/03/26
ショコラテ
17
著者ぜったい犬好きでしょ?今巻は仁王丸が死にかけたり、小笠原が公方様の世継ぎ争いに巻き込まれたり、甲斐犬に咬まれて生死を彷徨ったり、文がとうとう嫁に行ったり…と盛りだくさん。相変わらず仁王丸と百若が可愛い。出てくるたびに首絞めたくなる長谷川、サイコパスなのか?文は奴のどこに惚れたのか?小笠原ならずも知りたいところだ。何も言わないまま嫁いでしまったが…謎が明かされる日は来るのかしら。このご時世にも安心・楽しく読める良書なのに登録少ないのが残念。2020/05/30
ポメ子
8
今回もマスティフ犬や狆が可愛らしく、また所々、ほっこりするユーモアもあれば、政治的な事も絡んできて、飽きずに、どんどん読み進める物語でした。2019/05/16