内容説明
相良官兵衛は高六百石の旗本。これまで七人の子宝に恵まれたが、すべてが娘。「早く跡取りを…」と、母や祖母からせかされる毎日だ。そんな官兵衛に「小納戸役」の話が舞い込んできた。担当は「御犬番」。将軍家治公に献上された、巨大な犬を飼い馴らすというお役目だという。「そんな暴れ犬の飼育など、俺にできるだろうか?」と悩む官兵衛は、闘犬にも一家言持つ、剣の師匠に相談する。笑いあり涙ありのお犬時代小説新シリーズ始動!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
papako
66
楽しかった!くすくす笑いながら読んだ!ずっと気になっていた作品。直参旗本千五百石の当主官兵衛。娘に尊敬されたいためにお役につこうとする。そして上様の犬の世話をする御犬番の仕事につくことになり、躾けられていないマスチフの仁王丸の世話をすることになる。仁王丸の良き主になるために、躾ける官兵衛。ちょっとずつ近づいていく官兵衛と仁王丸が微笑ましい。大きくてもわんこ、うれしょんする仁王丸が可愛いなぁ。長谷川外記と長女の行末とか色々気になる。続き、セールまで待つか?大人買い?2022/03/02
むつこ
25
旗本に生まれ育った主人公は小普請組として働いていたが、4姉妹の子供たちに「尊敬されたいから」という緩い考えもあって城内の小納戸役(御犬番)に就くお話。将軍様の御犬だけあって誰も躾られなかっただけでとっても賢いワンちゃんの仁王丸。主人公の官兵衛の「( )」カッコの心の愚痴こぼしがおかしくてゲラゲラ笑える。基本、登場人物みんな良い人で安心して読めてオススメです。2019/02/12
ショコラテ
21
読書体験を他人と共有するのは難しい。図書館が閉館し、読む本がないと嘆く母に貸したら、面白くないと突き返された。んな馬鹿な、面白いはずだ。カバー絵は『大富豪同心』と同じ方。そのせいか、直参旗本の主人公が、真面目版あのヒトに見えて仕方がなかった。オランダから上様の無聊を慰めるために献上されたとんでもない暴れ犬、マスチフの仁王丸の馴致が主題。周りの人物のキャラ立ちも濃く、軽妙な筆致に引っ張られつつサクサク読める。甘えて腹を見せる75kgの犬!わんこかわいいよわんこ。やはり母とは読書の趣味が合わないな。2020/05/30
み
19
感想を読んで気になった作品、初読みの作家さん。ワンの躾本としても楽しめます。あのイケずな彼が婿に来ないといいですねぇ。2022/03/25
ポメ子
10
将軍家治のマスティフ犬を手懐けるように、命じられた主人公。75キロもある、猛犬を飼育するために、色々とドタバタがある。 特に何という事もおこらないが、犬が可愛らしいのと、ユーモアのある文章で、また次巻も読むつもりである。2019/02/24