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内容説明
生き方を変えたアララを待つ未来…完結巻!
高齢BAR「OLDJACK&ROSE」にあって
新米ホステスだった不惑のアララは、そこで出会った様々な先輩方の思いを知ってOLとの兼業をあきらめホステス一本で生きる決意を固めた。
戦中戦後の女性達が体を張って守り抜いてきた場所を今度はアララが受け継ぐ――!
女性たちの人生。この国で幸せに生きるということ。
著書の思いがあふれ出す完結巻です!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
32
【人の話を聴くということ】くじらママの重たい話を聴き終え新は思う。<何かで読んだことがある/人は、辛い打ち明け話をせずにいられなくとも、話した後で、また傷が蘇り、辛くなるって/あたしはそれをわかっていなくては/ママの力になれればいいけど/けれど、もしかしたら、あたしはくじらママに疎まれるかもしれない/その時は身を退く/覚悟をしておこう/そうなったら、だれにもどうしようもないんだ/告白を聞くということはそういうことなんだ/それ以外、あたしに何ができる?>と……。『カラ兄』のゾシマ長老の話を思い出しました……2022/04/08
JACK
24
☆ 戦後の混乱した世の中で波乱に満ちた人生を生き抜いてきた2代目ママ。彼女が初代ママのジルバと出会って店を作り上げるまでを描く最終巻。東日本大震災から立ち直れず苦しんでいる現代日本の物語と、戦後日本の悲惨な物語が交互に描かれます。年末に買って寝かせておき、元旦に読んだのですが、新年早々こんなに素晴らしい物語を体験する事が出来て幸せです。漫画を読んだというより、沢山の人生を追体験した感じ。とても苦しくて、それでも楽しくて、消耗させられるけど、得るものが多い作品です。素晴らしい。ここ数年のマンガでイチオシ。2019/01/01
akihiko810/アカウント移行中
19
古本コミック4、5最終巻。伝説のママ・ジルバの店。 終戦直後から夜の世界で生きてきたホステスたちの高齢BAR。 ホステスの平均年齢は70歳以上。そんなお店で、新(あらら)40歳は新人ホステスとして働き始め、くすぶっていた人生が輝き始めるーー 7.5/10点。 戦後のブラジル移民について描かれていて、「勝ち組」(日本の敗戦がデマだと信じる派)なんてのがあったなんて知らなかった。ママたちの半生はそのまま「戦後」であり、いくつになっても逞しく生きていく様は気持ちいい。 手塚治虫漫画賞も納得の作品。 2020/07/23
kazmimagica
18
知っていたはずだった。オリジナルもビッグも欠かさなかったはずだった。でも、1~5巻まで通読してこの作品の真価を知った。初代ママ、くじらママの壮絶な人生。みんな生きるために生きなきゃいけなかった時代があった。生きられなかった者たちがいた。奇しくも東日本大震災直前に始まった連載。作者の故郷が福島だったこともこの作品に深みを与えたような気がする。今月からドラマが始まるそうだ。ドタバタで終わらないでほしい気がする。新型コロナ禍の中、勇気と力を与えて欲しい。2021/01/08
今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン
14
誌友さんのレビューを読んで、内容まったくわからないのに全巻まとめて即ポチ。有間しのぶはデビュー当時しか知らないのでこの作品に驚き、今に至るプロセスをググりまくってしまった。国の棄民政策はずっと気になっていたものでブラジル移民もしかり。権力に真っ向と戦うこともできず、踏みつけにされながら生き延びた人たちにはそりゃーいろんなドラマがあることでしょう。なぜブラジル移民を取り上げることにしたのか、そこんとこ知りたいものです。作品自体もですが、これを教えてくださった誌友さんにただ感謝。→2019/01/04